アリタリア、日本路線は東京に集中-就航70周年で式典
アリタリア-イタリア航空(AZ)はこのほど、都内で就航70周年記念式典を開催した。会場で本誌などのインタビューに応えたアジア太平洋地区統括支社長のマッシモ・アッレグリ氏は、17年夏ダイヤは週7便、冬ダイヤは週5便で運航している成田/ミラノ線について「来夏は再び週7便に増便して、(通年で週7便の)成田/ローマ線ともに運航したい」と述べるとともに、今後の日本路線については「東京発着路線に集中したい」と語った。15年3月に運休した関空/ローマ線については「再開の計画はない」と伝えた。
未就航の羽田については、スロットさえ獲得できれば路線を開設し、ビジネス客を獲得したい考えを説明。その他の日本路線開設の可能性については「計画していない」とコメントした。「18年夏ダイヤでは大陸間路線を1、2路線程度増やすが、日本路線ではない」という。
なお、AZによれば現在の日本路線の利用状況については日本発・イタリア発ともに「好調に推移」しており、乗客の8割は日本人という。
AZは今年の5月に経営破綻し、現在は7社から再建支援の申出を受けているところ。アッレグリ氏は「交渉は本社が進めているので詳細は把握していないが、来年4月末までにまとまる見通し」と述べるとともに「我々には70年間培ってきたブランドがある。誰が再建支援者になってもブランドの価値は理解してもらえると確信している」と話し、AZのブランドは継続されるとの見方を示した。
なお、式典では歴代の客室乗務員の制服を紹介するファッションショーを開催。設立から間もない1950年の制服から、昨年7月に導入した現行の制服まで、12種類を披露した。