ユナイテッド、グアム線大量欠航へ、新千歳は1月に運休
ユナイテッド航空(UA)は10月29日からの冬ダイヤで、成田線を除く日本/グアム間5路線の一部を欠航する。正確な便数については公表していないが、本誌が複数の旅行会社に取材したところ、合計で141往復を欠航する見込みで、北朝鮮のミサイル発射問題による修学旅行のキャンセルなどが理由と見られる。あわせて、週2便で運航中の新千歳線については1月15日のグアム行き便を最後に運休する。UAによれば再開の見通しは立っていない。
欠航する141往復の内訳は、新千歳線が27往復、仙台線が12往復、中部線が23往復、関空線が70往復、福岡線が9往復となる見通し。同社は現在、日本/グアム間で週60往復を運航している。
UAによれば今回の欠航は「急激な需要の変化に対応するため、需要と供給のバランスを調整する一時的な施策」。今後、新たに団体の予約が入るなどして需要の回復が見られた場合は「欠航便数が減る可能性もある」という。2018年夏ダイヤ以降の欠航は現時点では予定しておらず、需要の動向を見て判断するという。
欠航の決定に際しては1便ごとに予約状況を確認し、大型団体が利用する場合は対象外とするなど、細かい調整を実施。また、欠航便数が多い中部線と関空線については「少なくとも毎日1便は運航する」としている。欠航便の乗客については別便への振り替えを促すか、全額を払い戻す予定。旅行会社はUAからの連絡を受けた10月5日以降、旅行者に対する案内を進めているという。
日本/グアム間については、デルタ航空(DL)も1月8日の運航を最後に成田/グアム線を運休し、グアムから完全撤退する予定。本誌の取材に応じたグアム政府観光局(GVB)は、「8月に北朝鮮のミサイル発射が報道されて以来、一部のメディアが事実と異なる報道をして風評被害が発生し、団体のキャンセルが出ている」と説明し、需要減に懸念を示した。今後はメディアでの露出を強化し、「グアムが通常通りの状況にあること」をアピールするという。