「夏だけじゃないノルウェー」、通年楽しめる魅力アピール

  • 2017年10月3日

エレフセン氏  ノルウェー政府観光局はこのほど、単独としては2度目となる「ノルウェーセミナー&ワークショップ」を開催した。ノルウェー政府観光局日本代表のチェル・エレフセン氏は、セミナーの冒頭で「ノルウェーは夏のデスティネーションと位置付けられているが、通年楽しめるデスティネーションであることを紹介したい」と挨拶し、需要の通年化に意欲を示した。

 2017年1月から6月までの日本人宿泊数は前年比2%増の6万4864泊で、特に3月は62%増と好調。しかし、ここ数年は中国からの宿泊数が急激に伸びており、日本市場の相対的なプレゼンスの低下が懸念されるといい、エレフセン氏は「我々日本の旅行業界が一丸となってノルウェーはもちろん、他の国へも送客しアウトバウンドを増やしてほしい」と呼びかけた。

 セミナーではノルウェーで年間を通して楽しめるデスティネーションとして、春にはオフロードバイク、夏はカヤック、秋は釣りやハイキング、冬はフィヨルドを見ながらのスキーやオーロラを挙げた。ノルウェーのオーロラの特徴は水面に映る「逆さオーロラ」を見ることができる点という。また最近は氷河の中の洞窟探検が人気だそう。

 また、ノルウェーの一番重要な観光地域としては、西海岸のフィヨルドノルウェー地域を挙げ、2009年に米国の雑誌である「ナショナルジオグラフィックトラベラー」のベストデスティネーションに選出されており、「日本の皆様にもぜひ見ていただきたい地域」と紹介した。

 フィヨルドノルウェー地域には絶景スポットが多数存在しており、海抜600メートルにある断崖絶壁のプレーケストーレンは、片道2時間半で行けるスポットとしてアクティブシニアにも「決して難しくない」と説明。さらに妖精トロルの舌に似ていることから名付けられたトロルトゥンガ(トロルの舌)は標高1000メートルにあり、テレビコマーシャルでも撮影され人気のあるスポット。片道6時間から8時間かかるため「経験者におすすめ」という。

 このほか、フィヨルドを楽しむために「ノルウェーナットシェル」という商品も紹介。オスロ/ベルゲン間の鉄道、フェリー、バスが利用でき、365日運行しているため、冬でもフィヨルドを堪能することができる。

 本誌の取材にエレフセン氏は、いつまでにという明確な時期は設定していないものの「目標数値は10万泊超え」とし、旅行会社には「ぜひノルウェーのモノデスティネーションとしての商品を作ってほしい」と訴えた。