フィリピン、22年に日本人180万人へ-昨年の3.4倍に
フィリピン観光省(DOT)はこのほど、官民合同ビジネスミッションの来日に伴い、都内で旅行会社などを対象に観光セミナー、ワークショップ、レセプションを開催した。同省長官のワンダ・テオ氏はレセプションで「日本は我々にとって4番目に大きい市場。今後はさらに誘客を進め、より多くの日本人にフィリピンがいかに楽しいデスティネーションかを感じてもらいたい」と語り、参加者に協力を求めた。
テオ氏は、フィリピン政府が2022年までに年間外国人訪問者数1200万人をめざしていることについて述べた上で、「日本には15%にあたる180万人を期待している」と説明。具体的な引き上げ策については述べなかった。DOTによれば、16年の年間外国人訪問者数は前年比11.31%増の596万7005人で、このうち日本人は1割弱にあたる7.98%増の53万5238人。180万人の達成のためには、この数字を3.4倍に引き上げる必要がある。
レセプション前に開催したメディア向けの懇親会で、同省次官のベニート・ベンゾン・ジュニア氏は本誌の取材に対し、「17年は60万人、20年には100万人をめざしたい」と意気込みを語った。なお、フィリピンではミンダナオ島で政府軍とイスラム教過激派の武力衝突が続いているが、同氏は「観光地とは別のエリアなので観光に影響はない」と説明。DOTによれば、日本人訪問者の減少などは特に起きていないという。
今後はシニア、OL、長期滞在者などに対するプロモーションを継続するほか、ダイビングや英語留学などを目的とするSITへの取り組みを強化。また、日本人が多く訪れるマニラやセブに加えて、ボホールやボラカイ、パラオンなどをアピールする考えで、旅行会社には多様な旅行商品の造成を訴えるという。
同省はファムツアーにも積極的に取り組んでおり、8月2日から6日にかけては、セブパシフィック航空(5J)と共同で旅行会社とメディアを対象とする4泊5日の大型ファムツアーを実施。パラワン島、ボホール島、ボラカイ島、ルソン島南部のビコール地方、ビサヤ諸島のイロイロ州の5つのコースに、約50名が参加した。
※訂正案内(編集部 2017年8月30日11時15分)
セブパシフィック航空のツーレターを誤って表記しておりました。
お詫びするとともに訂正いたします。