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シンガポール、新ブランドでプロモ強化、大使に斎藤工さん

  • 2017年8月28日

(左から)STB長官のライオネル氏、斎藤工さん、STB会長のチャーリー・マー氏  シンガポール政府観光局(STB)とシンガポール経済開発庁(EDB)は8月25日、2者統一のブランド「Passion Made Possible」を発表した。観光を含む幅広いシンガポールの魅力を伝えるために立ち上げたもので、「情熱」と「可能性」をテーマに、STBやEDBに加えてシンガポール通商産業省(MTI)などでもグローバルなマーケティングキャンペーンやトレードショーで活用する。この統一ブランドは24日にシンガポールで発表したばかりで、海外で発表会を開催したのは日本が初めて。

ライオネル氏  STB長官のライオネル・ヨウ氏は25日の会見で、統一ブランドの立ち上げについて「旅行者のための観光地という枠を超えて、より充実したシンガポールのストーリーを伝えていく」と説明。ブランドのテーマである「可能性」と「情熱」については、「シンガポールの歴史のなかに定着し、国の精神として人々のストーリーを通して語られてきたもの」と話した。

 会見では、STB日本支局マネージャーの吉田明子氏が今後の取り組みを説明。これまでの性別や年代によるマーケティングではなく、「美食好き」「買い物好き」「観光好き」「アウトドア好き」など6つのカテゴリーを設けて、それぞれの層へのアピールを強化する考えを示した。また、6つのカテゴリーについて、より具体的なイメージを消費者に伝えるために、シンガポールの有名人6名を「ブランドパーソナリティー」として選定。ピーアールビデオを制作し、公式サイトなどで発信していく。

吉田氏  吉田氏は「(シンガポールで)何ができるかではなく、何になれるのかを伝えていく。『好き』を超えた夢中になれるものを切り口として、さまざまなストーリーを消費者と共有することで、需要の喚起につなげていきたい」とコメント。旅行業界と協力してブランドストーリーを消費者に伝えるとともに、旅行会社に対しては質の高い商品の造成を働きかける考えを示した。

 なお、STBは同日に、俳優の斎藤工さんを「シンガポール観光大使」に任命。斎藤さんは「シンガポールには文化、アイデア、人々が融合したポジティブなエネルギーがあり、映画制作と同様に、さまざまな驚きを見せてくれる」とコメントした。観光大使としての取り組みの第1弾として、シンガポール人で日本在住の写真家のレスリー・キー氏が、シンガポールを舞台に斎藤さんの写真集とビデオを制作したという。