日本航空、LCCのベトジェットと包括提携、コードシェアなど
日本航空(JL)とベトジェット(VJ)は7月25日、包括的業務提携に向けた覚書を締結した。両社は、JLが運航するベトナム路線と日本国内線、VJが運航するアジア路線とベトナム国内線で相互にコードシェアを実施する予定で、具体的な実施路線や開始の時期などについては追って発表する。そのほか、マイレージ提携などについても検討する。今回の業務提携については、6月14日に関空で開かれた国際会議「CAPA LCCs in North Asia Summit 2017」で、VJボードメンバーのチュー・ビエット・クオン氏が、2社によるインターラインやコードシェアなどについて検討を進めていることを明らかにしていた(関連記事)。
日本/ベトナム間の航空需要についてはベトナムの経済発展などに伴い大きく成長しており、JLも成田/ホーチミン、ハノイ線と羽田/ホーチミン線を運航中。以前はベトナムにおけるパートナーとしてベトナム航空(VN)と提携してコードシェアを実施していたが、昨年にANAホールディングスがVNとの資本業務提携を締結したため、JLは10月末をもってコードシェアを解消している。
FSCのJLとLCCのVJではビジネスモデルなどが異なるが、JLはこれまでにジェットスター航空(JQ)や米国のジェットブルー(B6)などとコードシェアを実施。VJとの提携によりJLは、ベトナム以遠へのネットワーク拡充や、東南アジアからの訪日外国人旅行者の獲得を強化する。
VJは2011年にベトナム初の民間航空会社として運航を開始。現在は国際線約30路線と国内線約40路線を運航している。18年には日本への初の定期便として、ハノイとホーチミンからそれぞれ成田と関空に就航を計画している。利用者はベトナム人が多くなる見通し。同社はこれまで、成田や関空、茨城などにチャーター便を運航した実績があり、11月にはエコノミークラス175席のA320型機で米子/ハノイ間の双方向チャーター便を2本運航する予定だ。