日本初、アイルランド直行チャーター実施へ-政観「市場見直す」
クラブツーリズムは8月5日、アイルランドへの直行チャーター便を利用したツアーを実施する。日本航空(JL)の機材を同社が丸ごとチャーターし、成田/ダブリン間を1往復するもので、駐日アイルランド大使館によれば、中東を除くアジアから同国に直行するチャーター便は初めて。機材はビジネスクラス56席、プレミアムエコノミークラス40席、エコノミークラス149席のB777-200型機で、ツアーでは計245席のうち235席を販売。すでに完売したという。
日程は5日に出発して13日に帰国する7泊9日で、アイルランド島を1周する「ケルト文化と不思議な絶景 アイルランド大周遊9日間」、都市での自由時間を多く設定した「ダブリン&ベルファスト2都市滞在の旅9日間」など5コースを設けた。クラブツーリズムは現在、近畿日本ツーリスト個人旅行(KNT個人)の欧州ツアーの造成を担当しており、今回のツアーについても一部は「ホリデイ」と共同催行する。
クラブツーリズムヨーロッパ旅行センターリーダーの上田択史氏によれば、同ツアーについては数年前から実施を検討。今年は日・アイルランド外交関係樹立60周年であることから、記念の意味を込めて実施を決めたという。ピーアールはウェブサイトや会報誌での告知に加えて、3月に代々木公園で開催された「アイラブアイルランド・フェスティバル2017」に出展して実施。来年以降についても、今回の参加者の反応などを見て検討をする予定だ。
6月末にアイルランド大使館で開催された旅行業界関係者向けの昼食会では、来日したアイルランド政府観光庁長官のナイル・ギボンズ氏が「アジア初の直行チャーター便は画期的な試みで非常に嬉しい。将来に向けた成功モデルになることを期待している」と喜びを語った。同氏は「今回の来日の目的は、もっと多くの日本人にアイルランドに来てもらうために、日本市場への取り組みを見直すこと」と強調。引き続き旅行会社との関係を重視し、送客増につなげたい考えを語った。
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