「ブランドUSAは存続」-トランプ懸念払拭へ、旅行者歓迎強調
ワシントンDCでIPW初開催
バージニアで日本人向けFAMツアーも
日本市場は変わらず重要
「One big welcome」で潜在需要を喚起
日本市場については、業界誌のインタビューに応じたブランドUSAプレジデント兼CEOのクリス・トンプソン氏が、「日本マーケットとの強固な関係性は変わらず、具体的な数値を見ても渡航者数、消費額ともに全世界で4位を維持している」と説明。また、ブランドUSAでは2021年までに全世界からの訪米者数1億人を目標に掲げているが、クリス氏は「今後も日本との関係性を強めていくことで、目標に向けて日本市場からの協力を賜われると期待している」とコメントした。
トランプ氏が大統領に就任したことに対しては、世界11市場で調査をおこなったことを述べ、「アジアは、他の市場に比べて『トランプはセレブ』や『トランプは成功しているビジネスマン』などポジティブなイメージの回答が多かった」と紹介。また、「日本は米国と友好である期間が長いので、ある程度安心している」という。
ブランドUSAはIPWに合わせて、グローバルでの新プロジェクト「One Big Welcome」を開始。ローカルの人々による「Welcome」という言葉を発信することで、潜在的な旅行需要の喚起をめざす。IPW会場でも、プロジェクトの一環として、ブランドUSAブース内でウェルカムメッセージビデオの制作をサポートしていた。
また、昨年に公開した映画「アメリカワイルド」の第2弾として、「都会」をテーマにした「America's Teasures.」を公開することを改めて紹介。今回は特に「音楽」にフォーカスする計画で、「昨年の映画は、来場者数が全世界で400から500万人に上った。2作目は少なくともこの人数を超えたいと思う」と意欲を示した。
日本人向けイベント実施
朝食会や交流イベントなど
IPWではこのほか、日本人参加者向けに複数のイベントも開催された。例えば、トラベルポートランドによる朝食会や、日本政府観光局(JNTO)と在米日本大使館による日米交流イベント「Japan-U.S. Tour Seminar」、バージニア州観光局とハーツレンタカー、アラモレンタカーなどによるポストFAMツアーなどがおこなわれた。
朝食会で挨拶した日本旅行業協会(JATA)会長の田川博己氏は、IPWに際して「政権が代わって今回は各国に色々な思いがあると思うが、人々の交流と旅行の自由があってこその世界平和。その宣伝役を担っているつもりで、ぜひ商談をしてほしい」とコメント。また、国土交通省国土交通審議官の田端浩氏は「外交をしていると、様々な国から『たくさんの日本人に来てほしい』と聞く。日本ではインバウンドが注目されているが、アウトバウンドを伸ばしていく努力をしていきたい」と意気込みを語った。