マジェスティック・プリンセスが日本初寄港、18年は豪州発着も
プリンセス・クルーズの中国市場向けの新造船「マジェスティック・プリンセス」(14万3000トン、客室数1780室、乗客定員3560名)が7月3日、横浜に寄港した。日本への寄港はこれが初めて。同船は3月31日からクルーズを開始しており、5月21日から7月9日にかけてローマ、アテネ、ドバイ、インドのコーチン、シンガポール、香港、台湾の基隆などを巡り、上海に到着する49泊50日の「海のシルクロード50日間」の途上で寄港した。7月5日には大阪に初寄港する。乗客は欧米人を中心とする外国人のみで、客船は満室だった。乗客数は非公開。
客船内で開催した記念式典で、プリンセス・クルーズインターナショナル・オペレーション担当エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントのアンソニー・H・カウフマン氏は「この最新の客船は、我々が国際的なクルーズ会社のなかでも主導的なポジションにあることを改めて証明するもの」とアピール。ミシュランの星を取得したシェフが監修したレストランを有していることや、海面から39メートルの高さにあるガラス張りの通路「シーウォーク」などの設備を紹介した。
プリンセス・クルーズの親会社であるカーニバル・コーポレーションは横浜市と協力して、横浜港の国際クルーズ拠点化に向けた開発に取り組んでいるところ。カウフマン氏は「マジェスティック級の大型客船が日本に寄港できるよう、インフラ整備のための投資や開発に継続して取り組みたい」と語ったほか、政府が2020年までの目標として掲げる訪日クルーズ旅客数500万人についても「我々も目標達成の一翼を担いたい」と話した。なお、同日には国土交通大臣の石井啓一氏が船内を視察しており、カウフマン氏によれば石井氏は「大変感銘を受けた。客船の設備は期待以上」と感想を述べたという。
マジェスティック・プリンセスは7月9日に上海に到着後、11日から上海を母港に中国人を対象にした中国発着クルーズを実施。18年2月25日から3月25日までは全世界のクルーズ客を対象に「グランドアジア15日間」を2本実施する予定だ。2月25日出発の上海発シンガポール行きでは博多に、3月11日出発のシンガポール発上海行きでは長崎に寄港する。
その後は8月まで、再び中国人を対象に中国発着クルーズを実施。9月15日から19年3月までは、全世界向けにシドニーを母港にオーストラリア発着クルーズをおこない、ニュージーランドやタスマニアなどを訪問する。カウフマン氏はこのオーストラリア発着クルーズを「日本人がマジェスティック・プリンセスに乗船できる機会」とアピールした。カーニバル・ジャパンによれば「グランドアジア15日間」とオーストラリア発着クルーズについては、今年の9月以降に旅行会社向けのパンフレットを作成する予定だ。
※客船内の様子は近日中にフォトニュースで紹介