バニラ、到着客誤誘導で再発防止策、配車確認など
バニラエア(JW)は、6月18日に香港発成田行き便の乗客の一部を到着時に誤って誘導し、手続き未了のまま入国させ国土交通省から厳重注意を受けた件について、このほど原因と再発防止策を発表した。今回の事案では乗客168名のうち10名が手続未了のまま入国。その後、24日までに10名全員が手続きを完了したという。
JWは昨年4月にも台北(桃園)発成田行き便で同様の過失を犯して厳重注意を受けており、わずか1年強で2度目の厳重注意となる。その際には再発防止策として、ランプ内のバスの誤認防止に向け、配車連絡方法について国際線と国内線の違いをより分かりやすくしたほか、到着時刻の変更などによる配車変更時には、電話などを併用して相互確認を強化していた。
今回の誤誘導については、JWの担当者は1台目の運転手とは配車内容を直接確認したが、2台目および3台目の運転手とはできていなかった。また、バス到着口に到着する前に運転手と配車担当者がおこなう無線による相互確認で、運転手の誤った確認内容に配車担当者が気付かなかったこと、国内線のバス到着口に誤って国際線バスが来た場合に乗客の降車を防止する仕組みがなく、乗客からの申告を受けるまで誤誘導を把握できていなかったことも誤誘導の原因になったという。
JWは今回の誤誘導の発覚後は、新たに到着バス担当者を到着した飛行機まで派遣し、すべての運転手と配車内容の確認をおこなうとともに、バスに表示されている内際別表示プレートの正誤を運転手と相互確認。また、運転手と配車担当者間の無線による確認は、到着直前におこなう1回のみとしていたところを、乗客を乗せて飛行機から出発する際にもおこなうよう変更した。さらに、無線による交信の内容を配車のサブ担当者も確認するようにしたという。
また、国内線バス到着口に配置している警備員は、到着したバスの内際別表示プレートを確認し、万が一誤って到着した場合には乗客に降車しないよう指示するよう改善。そのほか26日からは、新たに国際線バス到着口にJWの到着口担当を配置し、配車したすべてのバスが到着したことを確認することとした。