カタール航空、断交後の正常運航アピール-羽田線は大型化
周辺国などによる国交断絶措置を受けて6月5日からサウジアラビア、アラブ首長国連邦、 バーレーン、エジプトへの路線を運休しているカタール航空(QR)は、現地時間の6月14日にプレスリリースを発出し、その他の路線を通常通り運航していることをアピールした。直前の1週間ではドーハから135都市以上へ約1200便を運航し、9割が定刻またはその前後15分以内に出発・到着したという。
今回の断交問題では、サウジアラビアやエジプトなどはいずれもカタールとイスラム教過激派組織などのつながりを指摘。国境の閉鎖やカタール航空機などの域内通過を禁止している。外務省は日本人旅行者には注意喚起のためのスポット情報を発出するとともに、カタールを出入国する際には注意を払うことや、「たびレジ」への登録などを呼びかけている。
QRは今回発出したプレスリリースでは、CEOのアクバ・アル・バクル氏が現在、4ヶ国への運航について国際民間航空機関(ICAO)と改善に向けた話し合いを進めていることを報告。そのほか、引続き路線網を拡大し、6月12日にはダブリン線に就航したこと、7月にはニースとマケドニアの首都のスコピエに就航すること、さらに2018年にかけてラスベガス、キャンベラ、リオデジャネイロ、サンティアゴ、サラエヴォなどへの新規就航を予定していることをアピールしている。
なお、現在はビジネスクラス21席、エコノミークラス232席のボーイングB787-8型機でデイリー運航中の羽田/ドーハ線については、7月1日から使用機材をエアバスA350-900型機に変更する。座席数はビジネスクラス36席、エコノミークラス247席の計283席で、合計で30席増えることになる。
QRによれば大型化は直近のロードファクターが好調に推移していることを受けたもので、2日未明に出発するA350-900型機による羽田発初便は「ほぼ満席」とのこと。ドーハ以遠の4路線は運休しているものの、他都市への需要を取り込むことでカバーできると判断したという。