HIS渋谷にVR施設、お台場にプールも-ハウステンボスが東京進出
ハウステンボス(HTB)は6月7日、東京に進出する計画を発表した。「H.I.S.渋谷本店」にVRアトラクションを体験できる有料の常設施設として「SHIBUYA VR LAND」を開業するほか、夏期限定で「お台場ウォーターパークbyハウステンボス」を開設する。同日に開催した記者会見で、HTB代表取締役社長の澤田秀雄氏は「市場の大きいところに打って出よう、という作戦で、東京での展開は初めて。ハウステンボスに(簡単に)来ることができない人にアピールしたい」と話した。また、ハウステンボスの海外展開を検討していることを説明した上で(関連記事)、「今回の取り組みはハウステンボスのコンテンツを切り出した、世界展開の練習台のようなもの」と説明した。
同社専務取締役の高木潔氏(※高ははしご高)は「人気コンテンツを九州圏外にも展開し、ハウステンボスを体験できる場所を広げることで、認知度の向上と集客につなげたい」と意欲を示した。ハウステンボスには年間約300万人が訪問しているが、九州圏外からの旅行者はこのうち35%にとどまるため、今後は圏外需要のさらなる取り込みをめざす。「SHIBUYA VR LAND」は年間売上高1億5000万円・入場者数7万人を、「お台場ウォーターパークbyハウステンボス」は売上高6億円・入場者数25万人を目標に掲げた。
「SHIBUYA VR LAND」は6月17日にプレオープンしたのち、24日にグランドオープンする予定。敷地面積は約100平方メートルで、澤田氏は渋谷で開業する理由を「VRは若者に評判がよいため、若者が多い渋谷が良いと思った」と説明した。鉄塔から逆バンジーで宇宙に飛ぶ「ウルトラ逆バンジー」など、ハウステンボスで提供中のVRコンテンツを5種類・計24席用意する予定で、高木氏によれば、開発中の新アトラクションを、ハウステンボスに先駆けて導入する可能性もあるという。料金は1人2200円で、時間は1人あたり60分間。チケットはHIS渋谷本店で販売する。
高木氏は、今後は東京都内に加えて大阪や横浜などの店舗でも「VR LAND」を展開する考えを説明。また、関東のHIS各店舗でハウステンボスを訪れる旅行商品を購入した人に「SHIBUYA VR LAND」の割引券1000円分を提供することも紹介し、「HISとハウステンボスのシナジーを最大限に出していく」と話した。
「お台場ウォーターパークbyハウステンボス」は、7月15日から8月31日まで開設。ハウステンボスで夏期に展開しているイベント「水の王国」を、お台場の青海周辺エリアの約8250平方メートルでも実施するもので、16年は大阪城で開催し、約1ヶ月半で15万人が訪れる人気ぶりだったという。今年はハウステンボス、大阪城、お台場の3ヶ所で同時に開催する予定。
お台場では4種類のプール、水上アスレチック施設に加えて、100メートルに及ぶ「ウォーターロングスライダー」や初登場の「ブーメランスライダー」など5つのスライダーを用意。10時から17時までの「昼の部」と18時から21時までの「夜の部」を設け、夜の部は5万個以上のボールをプールに浮かべて、プロジェクションマッピングを実施する。8月8日にはDJを招いて「フルムーンパーティー」も開催する。
料金は高校生以上の大人は2300円から2800円まで、3歳から中学生までの子供は1800円から2300円まで。価格は曜日やチケットの購入タイミングなどにより変動する。