ツーリズムEXPO、19年は大阪開催、20年は沖縄で

  • 2017年5月30日

久保氏  日本旅行業協会(JATA)、日本観光振興協会(日観振)、日本政府観光局(JNTO)の3団体は5月30日に開催した「ツーリズムEXPOジャパン2017」の概要説明会で、19年の開催地として大阪を、20年の開催地として沖縄と東京を選んだことを明らかにした。20年の東京オリンピック開催により、19年と20年はこれまでの開催地である東京ビッグサイトが利用できないことを受けたもの。日観振理事長の久保成人氏は「20年の東京五輪の開催効果を継続させ、観光交流による成長を全国に広げたい」と意欲を示した。

 19年は10月24日から27日まで、大阪市内のインテックス大阪で開催。展示会や商談会、観光フォーラムなどを実施する。久保氏は大阪で開催する理由として、東京に次ぐ大都市圏で集客力が高く、世界的にも知名度が高いこと、19年のラグビーワールドカップの開催地の1つであること、21年に生涯スポーツの国際大会である「ワールドマスターズゲーム」が開催されること、大阪府が25年に万博開催をめざしていることなどを挙げた。

 20年の沖縄については「五輪効果をその後につなげる、全国に広げる観点から、さまざまな可能性のある地方が良いと思った」と説明。「日本の海洋リゾートとして知られており、世界に通用する潜在力がある」と選定の理由を語った。具体的な内容については検討中で、「海洋リゾート」をテーマにする予定という。

田川氏  JATA会長で、ツーリズムEXPOジャパン実行委員長を務める田川博己氏は業界紙などの取材に応え、沖縄開催については「エコツーリズムをテーマにしたサミットのような形などを検討している」と説明。「『海洋リゾート』をテーマに出展を募れば、国だけでなく都市や地域での出展も見込めるのでは」と語った。参加者の沖縄への移動については、航空会社に臨時便運航などの協力を求める考えだ。

 なお、20年には沖縄での開催に先駆けて、五輪前の東京でもイベントを実施する予定。詳細については検討中だが、田川氏は旅行業界向けのBtoBイベントにする考えを明かした上で、「五輪開催前には世界中からツーリズム産業の関係者が東京を訪れる。会場の視察なども含めて、商談会のようなイベントを開催できれば」と話した。