北陸の霊峰・白山開山1300年(2) 霊峰仰ぎ見て温泉に泊まる

 霊峰・白山は水の恵み、とりわけ温泉という恩恵を人々にもたらした。現代でも白山参詣や観光の宿泊地として親しまれている。白山を仰ぎ見、大自然に抱かれた温泉地で旅の疲れを癒したい。

白山一里野温泉と辰口温泉へ

 石川県・白山一里野(いちりの)温泉は、白山市と岐阜県・白川郷を結ぶ白山白川郷ホワイトロードの石川県側入口に位置する一里野高原の温泉地。白山連峰の山々に囲まれながらまろやかな肌触りの温泉を源泉かけ流しで、さらに一里野公園でブナの原生林散策や冬のスキーなど自然のアクティビティが楽しめる。

 今年は白山開山1300年を記念して一里野温泉スキー場で8月5日-9月末まで「灯りでつなぐ1300年」を開催。3万個のソーラーLEDで夜間、幻想的な光の風景を創出する。初日には音楽祭も開く。

 一里野高原ホテルろあんは高原の自然や田舎情緒など地元の風土を重んじた宿。森林浴をしているかのような森に囲まれた露天風呂、囲炉裏で味わう飛騨牛や野菜など山の恵み、民芸風な色使いにこだわった和室客室で地域の風情を体感できる。5月21日には新しいキャンプスタイル「グランピング」もオープン。バーベキューやテントなど気軽なキャンプライフを提案する。

 能美市の辰口温泉は金沢の奥座敷として親しまれてきた小さな温泉地。金沢市内から車で約40分とアクセス至便で、温泉街はないながらも総湯、足湯を備え、里山風情に浸りながら散策に繰り出すのもいい。

 たがわ龍泉閣は、日本の伝統、風流にこだわる老舗旅館。白山を仰ぐ山影から湧き出る湯は美人の湯と呼ばれ、大浴場のほか白山を望む田んぼの中にある6つの混浴露天風呂「田んぼの湯」が名物だ。日本海の幸など旬の味覚をふんだんに使った加賀懐石料理が食通をうならせる。

 (17/05/17)


情報提供:トラベルニュース社