タイ、滞在日数8.8泊に向け体験を訴求、消費額増も
タイ王国大使館は5月13日と14日に、都内で「タイ・フェスティバル2017」を開催した。タイ国政府観光庁(TAT)東京事務所所長のパッタラアノン・ナチェンマイ氏は、タイ・フェスティバルのブースで業界誌などの取材に応え、日本人の平均滞在日数について、現在の7.8日から1泊増の8.8日をめざす考えを説明。「観光収入の増加も重要」と話し、日本人の1日あたりの旅行消費額も、現在の約4500バーツから、4800バーツから5000バーツまで増やしたい考えを語った。
目標達成に向け、各地域の文化や生活様式、体験などのアピールを強化する考え。同氏は例としてタイ料理作りを挙げ、「こうした体験プランを旅行会社のツアーに組み込んでほしい」と話した。
TATによると、2017年の日本人訪問者数の目標値は前年比約7%増の150万人。ナチェンマイ氏は1月から3月までの日本人訪問者数の累計が7%増の40万人であることから、「このまま続けば年間目標の達成が期待できる」と喜びを示した。今年は「ファーストタイマーの女性をターゲットの中心に据える」考えで、8月から、現地で使えるスパの割引券など、女性向け特典を集めたスマートフォン向けアプリ「ウイメンズ・ジャーニー・アプリケーション」の提供を始めるという。
また、同氏は旅行会社向けの施策も説明。タイ国際航空(TG)や日本旅行業協会(JATA)と協力し、研修旅行を年内に数本実施する予定だ。特に6月には全国から100名規模が参加する大規模な研修旅行を計画し、夏の送客の強化につなげたい考え。なお、消費者向けにはスタンプラリーやフォトコンテストを実施中だ。このほか、詳細は明かさなかったが、「6月にはタイのイメージが変わるようなキャンペーンを発表する」予定という。
タイ・フェスティバル2017の開会式では、タイ国副首相のタナサック・パティマプラゴーン氏が登壇。「2017年は日タイ修好130周年という記念すべき年」と語り、引き続き日本人観光客やタイに進出している約4500社の日本企業をサポートする考えを示した。