成田、16年度は「爆買い」沈静化で減収、17年度は増収増益へ
▽17年度は営業収入、純利益で過去最高を予想
17年度の連結業績は、営業収益は4.5%増の2273億円、営業利益は7.1%減の385億円、経常利益は7.2%減の346億円、当期純利益は16.0%増の294億円を予想する。営業収益はリテール事業の増収により16年度を上回るが、営業利益は空港運営事業の減益により16年度を下回る見通し。
事業別では、空港運営事業は営業収益が0.8%減の1044億円、営業利益が79.3%減の9億円を予想する。営業収益は航空機材の小型化に伴う空港施設使用料などで微減。営業利益は空港施設の修繕や機能強化に関する環境影響調査などの費用増により、大幅に減少する見通しだ。
リテール事業は営業収益が14.5%増の903億円、営業利益は8.2%増の242億円。国際線外国人旅行者数が堅調に推移する見通しであることに加え、昨年度にリニューアルした「ナリタ5番街」などの通年化や、新規店舗の開業により増収増益を見込む。
航空取扱量は、航空機発着回数は4.1%増の25万6000回を予想。このうち国際線は3.1%増の19万9000回で3期連続、国内線は8.0%増の5万6000回で16期連続で増加する見通しだ。航空旅客数は2.5%増の4060万人で、国内線は1.2%増の3279万人、国内線は8.3%増の781万人を見込む。
夏目氏はそのほか、2017年度の税制改正により入国エリアに免税店が出店できるようになったことを説明。「出国エリアとは勝手が異なるため運営方法の検討に時間がかかるが、秋頃を目処に最初の店舗を開業したい」と意欲を語った。
計画では、第1旅客ターミナルの北・南ウイングに各1店舗、第2旅客ターミナルの本館北・南に各1店舗、第3旅客ターミナルに1店舗の計5店舗の開業を予定する。取扱商品については、「出国エリアで人気のタバコやアルコール類が中心になるのでは」との考えを示した。