旅工房の2017年3月期（16年4月1日～17年3月31日）の連結業績で、売上高は前年比3.8％増の225億2600万円、営業利益は36.0％増の3億1300万円、経常利益は32.5％増の3億円、当期純利益は41.9％増の1億9200万円となり、いずれも過去最高を記録した。同社によれば、増収増益は担当方面に精通した「トラベル・コンシェルジュ」の対応とオンライン販売を組み合わせた「ハイブリッド戦略」を進めたことや、経営管理体制を強化したことなどによるもの。売上原価を差し引いた売上総利益は8.0％増の31億2000万円、売上高営業利益率は0.3ポイント増の1.4％だった。

　18年3月期の売上高は6.8％増の240億5600万円、営業利益は6.0％増の3億3200万円、経常利益は7.7％増の3億2300万円、当期純利益は8.2％増の2億700万円を見込む。各利益については、17年度に取り組むシステム投資、マーケティング強化のための広告宣伝、「トラベル・コンシェルジュ」の教育、営業及び経営管理体制を強化するための人員増強などにより各費用の増加が見込まれるため、16年度よりも伸びが鈍化する見通し。なお、同社は5月25日に決算説明会を開催し、詳細を説明する予定。

　旅工房は4月18日に東証マザーズに上場。上場による資金調達額は6億6405万円で、このうち4億円を基幹業務システムや販売・顧客管理システムへの開発資金とする。投資は19年3月期まで実施し、18年3月期は2億円を充てる。また、数年間に渡る社員教育の強化や人員増強のための資金として、2億6405万円を充当。このうち1億5000万円を18年3月期に充当する予定という。