名鉄観光、16年度旅行取扱高は微増の905億円、粗利は3.5%増
名鉄観光サービスの2016年度決算(2016年1月1日~12月31日)で、旅行部門の税込取扱高は0.3%増の905億3000万円となり、2年連続で増加した。営業収益は2.2%増の118億5600万円、販売原価を差し引いた売上総利益は3.5%増の103億1400万円だった。経費面では、人件費は前年よりも増加した一方、販売費と固定費は前年並みで推移したという。
海外旅行については、営業収益が10.1%増の21億3200万円で、売上総利益は12.9%増の19億800万円とともに2桁増に。同社によると、上期は欧州などのテロ事件の影響を受け苦戦したものの、下期は回復したという。取扱人員数は3.8%増の8万2000人となった。
国内旅行については、営業収益は0.6%増の97億2400万円、売上総利益は1.5%増の84億600万円となり、それぞれ前年を上回った。上期は九州地震の影響で一時的に需要が落ち込んだが、「九州ふっこう割」の効果や、下期に「重点団体」と位置づける教育旅行、スポーツ旅行、宗教旅行、MICEなどが堅調に伸びたことにより増加した。宿泊取扱人員数は5.7%減の171万人と減少。
そのほか、訪日外国人旅行の取扱高は10.5%増の18億6700万円で2桁増に。海外・国内・訪日旅行をあわせたインターネットによる取扱高は7.6%減の62億8400万円となった。
貨物分野を含めた総取扱高は1.9%減の1142億9000万円。営業収益は0.2%増の175億1700万円、営業利益は61.7%増の4億1400万円、経常利益は8.6%増の4億6800万円、当期純利益は19.7%減の2億4800万円となった。なお、名古屋鉄道の連結子会社である名鉄トラベルUSAや名鉄エクスプレスUSAなどの4社は、いずれも黒字だったという。