阪急交通社、18年GWに外船2隻を同時チャーター、目標6000名

  • 2017年4月10日

(左から)NCLのチャン氏、MSCクルーズジャパンのモレリ氏、横浜市港湾局長の伊東氏、阪急交通社の松田氏、平藤氏  阪急交通社は2018年の4月28日から5月6日まで、MSCクルーズの「MSCスプレンディダ」(13万7936トン)と、ノルウェージャン・クルーズライン(NCL)の「ノルウェージャン・ジュエル」(9万3502トン)の2隻を同時にチャーターし、8泊9日の横浜発着クルーズを2本同時に実施する。2社にとっては初めての日本発着クルーズで、阪急交通社も2社の客船を同時にチャーターするのは初めて。MSCスプレンディダは青森、釜山、福岡、神戸を巡る「桜舞い踊る春色クルーズ」を、ノルウェージャン・ジュエルは高知、那覇、石垣島、台湾の基隆を巡る「南国の楽園夏色クルーズ」を予定する。

阪急交通社の松田氏  4月10日に開催した記者会見で、阪急交通社代表取締役社長の松田誠司氏は、18年のGWは5月1日と2日を休むと9連休になること、近年の日本発着クルーズの増加により需要が増加傾向にあることなどを、2隻同時チャーターを決定した理由として説明。2隻をそれぞれ4名1室などで利用した場合、MSCスプレンディダは4363名まで、ノルウェージャン・ジュエルは2878名まで乗船可能で、目標人数は合計6000名以上とした。なお、2隻の合計定員の7241名は、ボーイングB787型機40機分の席数に匹敵するという。

 松田氏は、シニア層に加えて家族客、3世代、現役世代など幅広い層をターゲットとし、リピーターに加えてファーストタイマーを取り込む考えを示した。そのほか関西など、首都圏以外での販売にも注力する。乗客については「基本的には日本人だが、訪日外国人も2割程度見込む」といい、海外の旅行会社にアプローチするという。

 クルーズ旅行については「我々の取扱人数の9割を占める募集型企画旅行の持続的な成長には『特化型』商品の強化が必須。ウェブ販売などの進化などで、より旅行商品の内容が問われる時代においては、クルーズ旅行は非常に可能性が大きい」と語った。今後は外国船社などによる日本発着チャータークルーズを積極的に実施するとともに、フライ&クルーズ商品の販売もさらに強化する考え。16年度は1万9000名のクルーズ旅行者を取り扱ったが、17年度は2万7000名、18年度は3万名をめざすという。

次ページ>>>阪急スタッフが計180名乗船、独自イベントも