エースJTB、17年夏は取扱人数5%増へ、家族以外にも注力
JTB国内旅行企画は4月7日から、エースJTBの2017年度夏期(7月~9月出発分)の新商品を順次発売する。メインターゲットの家族客に加えて、夫婦、男女および女性同士のグループに、体験、食、絶景などを打ち出したツアーをアピール。今月に名古屋で開業したレゴランド・ジャパンを訪れる商品のほか、大人が楽しめる「エンジョイ知床」、上期の全社キャンペーン「日本の旬」にあわせて展開する「休日のおとな旅 信州」などを販売する。取扱人数の目標は前年比4.9%増。販売額の目標は公表していない。
4日に開催した商品発表会で同社代表取締役社長の大谷恭久氏は、昨年に制定された8月11日の「山の日」を含む3連休や、今年2月から導入されたプレミアムフライデー(PF)の効果に期待を示した。同社によると、初めてのPFである2月24日出発分の旅行商品は、前年の月末の金曜日に比べて取扱人数が6.9%増、販売額が8.7%増。方面別の取扱人数は、近距離の温泉地に加えて沖縄が16.5%増、北海道が16.2%増となるなど、長距離方面も好調だったという。
目玉商品のレゴランドについては、国内旅行会社で唯一のオフィシャルパートナーとして、3月から専用商品の販売を開始しているところ。5月12日からは、新たに7月15日から9月30日までの出発分の「レゴランド・ジャパンへの旅」を発売する。
新商品の「エンジョイ知床」は世界自然遺産の知床や羅臼、網走の自然を満喫したい男女のグループやアクティブシニア向けの商品で、動物ウォッチングなど約36種類のアクティビティを体験できるクーポン集「知床ビッグパスポート」を用意した。「休日おとな旅 信州」は30代から50代までの夫婦、女性グループ、アクティブシニア向けの商品で、ワイナリーツアーやぶどう狩りなど約150種類のアクティビティを楽しめるパスポートを付けた。
また、販売促進策として4月5日から「エースJTB 7月・3名様以上限定 旅行応援クーポン」を全国のコンビニエンスストアで先着500名に1万円で発売する。3名以上の旅行代金の合計が5万円以上となる商品を対象に、店舗での精算時に限り、1グループにつき2万円を割り引くもの。クーポンは7月1日から31日出発分の旅行商品に使用できる。
そのほか、夏のメイン商品である「わいわいファミリー」は、沖縄と信州に注力する。沖縄方面ではバギーライドツアーなどを楽しめる施設「どきどきヤンバルンチャー」との特別企画として、新たなオプショナルツアーなどを設定。信州では熱気球など約70種類のアクティビティに使える「信州満喫クーポン」などを用意した。
大谷氏は、17年度の販売額については、3.0%増の3100億円をめざす考えを説明。16年度については、3.9%減の3007億円となったことを報告した。北海道新幹線の開業、東京ディズニーシー(TDS)の開業15周年などのプラス要素があった一方、「熊本地震など相次ぐ自然災害、シルバーウィークの日並びの悪さなどが影響した」という。