コスタ、17年度は通年で日本クルーズ-秋以降の詳細発表
コスタクルーズは3月30日、2017年度の日本発着クルーズの通年化を発表した。同社はすでに「コスタネオロマンチカ」(約5万7000トン、乗客定員1800人)について、4月26日から10月13日までの日本海を中心とする32本のクルーズを発表しているが、今回は10月20日から3月16日までの、東京を起点に鹿児島や沖縄、台湾、済州島などをめぐる「太平洋周遊クルーズ」を発表。3コースで計16本を実施する。5月9日から旅行会社で予約を受け付ける。
30日に開催した記者発表会で登壇した日本支社長の糸川雄介氏は、「日本の皆様に常にコスタクルーズを意識してもらうためには、通年化が必須」と説明。本誌の取材に対しては、外国船社が日本発着クルーズを実施せず、日本船社もオセアニアクルーズなどに出ている冬季は商品がほとんどないことについて述べた上で、「他社がやっていないからこそやる」と意欲を示した。冬の日本海は荒れることから、東京を起点にした太平洋側のコースに変更したという。
糸川氏によればターゲットは、現在の主な利用者であるシニアや家族客に加えて、春休み中の学生など。外国人についてはアジアに限らず、欧州など幅広い国々からの集客をめざす。販売目標については明らかにしなかった。
「太平洋周遊クルーズ」は、名古屋や那覇、台湾の基隆、宮古島などに寄港する「南国エスケープ!沖縄・台湾あったか島めぐりクルーズ8泊9日」を12本、神戸や済州島、鹿児島などに寄港する「錦秋浪漫紀行 済州島・鹿児島クルーズ6泊7日」を3本予定。さらに、神戸や奄美大島、石垣島、基隆、那覇、四日市などに寄港する「リゾート満喫!クリスマス年末年始ゆったり島めぐりクルーズ10泊11日」を1本実施する。
同一航路を繰り返し運航して、起点以外の港での乗下船を可能にする「インターポーティング」については、すべてのコースで採用。東京に加えて、名古屋や神戸、大阪、那覇でも乗下船可能とする。なお、名古屋と四日市にコスタクルーズの客船が寄港するのは初めて。
クルーズ代金は6泊7日のクルーズで「内側クラシック」を2名1室で利用した場合、1名8万6800円から。早期予約の割引料金は6万800円から設定し、予約締切日は12月までの出航分については7月31日、1月から3月までの出航分については9月30日とする。港湾税や船内チップなどは別途必要になる。
本誌の取材に応えたコスタ・グループ・アジア営業副社長のフェリシア・タン氏は、18年度以降についても通年で日本発着クルーズを実施する考えを説明。「日本市場に対しては継続して投資する」と明言した。
▽イメージキャラクターに天海祐希さん、テレビCMを放映
この日の発表会では、日本発着クルーズのイメージキャラクターとして、幅広い層に人気の高い女優の天海祐希さんを任命したことも発表。制作済みの3種類のテレビCMは近日中に放映し、4月中旬からは新聞広告も開始する予定だ。