キャセイ、新計画で「顧客目線」重視、柔軟に路線展開

  • 2017年3月28日

クオック氏  キャセイパシフィック航空(CX)日本支社長のライオネル・クオック氏はこのほど本誌のインタビューに応え、今年からの3年間で取り組む新たな同社グループの経営計画「Time to Win」について説明した。計画の4本柱である「顧客目線」「卓越したオペレーション」「生産性向上と価値の重視」「高パフォーマンスを追求する社風」については、特に「顧客目線」を重視する考えを説明。「市場や顧客の急激な変化に、迅速に対応しなければ」と述べ、路線展開などへの反映に意欲を示した。

 路線展開については、以前は市場調査を実施した上で、手堅い収益を見込める定期便路線の開設に注力していたが、近年は需要に応じて季節運航やチャーター便の運航などにも積極的に取り組んでいることを説明。「市場の動向やお客様の反応を見ながら、柔軟に今後の展開を決めるアプローチに変化した」と語った。

 最近の具体的な例としては、7月2日から10月27日まで香港/バルセロナ線を週4便で、12月1日から2月28日まで、香港/クライストチャーチ線を週3便で運航することを紹介。さらに、4月16日から6月29日までは香港/小松間で週2便の訪日客向け定期チャーター便を運航することも説明し、「16年は香港人の4分の1にあたる約180万人が日本を訪れた」と旺盛な訪日需要に期待を示した。

 なお、日本/香港間の定期路線については「今年の新規路線開設は考えていない」と説明。首都圏空港や関空を中心に「既存の路線を(増便などで)強化していきたい」と話した。

※インタビューの詳細は後日掲載予定