日本航空、訪日富裕層の取込強化、ILTM JAPANに初出展

  • 2017年3月14日

武田氏(右)  日本航空(JL)は訪日富裕層の取込強化に向けて、このほど開催された富裕層向けの旅行商談会「ILTM Japan(インターナショナル・ラグジュアリー・トラベル・マーケット・ジャパン)」に初出展した。3月1日のメディア向けラウンドテーブルで本誌の取材に応えた、旅客販売統括本部課長観光政策推進担当の武田育子氏は「経営破綻後は再起に注力しており、富裕層向けの施策が社内で固まっていなかった」と説明。その上で今後については、欧米豪や東南アジアなどからの富裕層を取り込みイールドの向上をめざす考えを示した。

 富裕層に対してはファーストクラスやビジネスクラスの利用を呼びかける考えで、特に座席数の多いビジネスクラスを訴求する考え。座席の快適さに加えて、有名シェフとのコラボレーションによる機内食や、ラウンジサービスもアピールする。

 武田氏は「日本のフルサービスキャリアとして、質の高い顧客サービスを訴求したい」と説明。「価格競争をするのではなく『高くてもJLに乗りたい』というリピーターを増やしていきたい」と意欲を語った。

 なお、同本部課長観光政策推進担当の曽我部亨氏によれば、今後はフランスの「ILTMカンヌ」などにも出展し、富裕層にアピールする考え。日本政府観光局(JNTO)など他団体との共同出展も視野に入れて検討を進めるという。