ジェットスターJ、出張者獲得に向け「フレックスBiz」開始

  • 2017年2月8日

中央が片岡氏、右が田中氏。キービジュアルは「柔軟性」をアピールするためにブレイクダンサーを起用した  ジェットスター・ジャパン(GK)は2月8日、出張者の取り込みに向け、新たなオプション「フレックスBiz」の提供を開始した。GKによれば、すでに同社グループのジェットスター航空(JQ)やジェットスター・アジア(3K)が「フレックスBiz」を提供するなど、海外では出張者の獲得に意欲を示すLCCも多いが、国内のLCCによる本格的な取り組みは初めてという。同日に開催した記者会見でGK代表取締役会長の片岡優氏は「『LCCで出張などありえない』というイメージを覆し、日本の中小企業をサポートする新たな選択肢を提供する」と意欲を示した。

 「フレックスBiz」は基本運賃の「Starter」に追加して利用するもので国内線は2000円、国際線は3000円。搭乗日でも同一区間の前後便に無料で変更できるほか、キャンセルの際は購入額分のバウチャーを受け取ることができるようにするなど、国内LCC最大の運航規模を活かして、出張者の急なスケジュール変更などに対応する。また、無料での座席指定や、ノートパソコンなど小さな追加手荷物1点の持ち込みも可能にする。

 会見で片岡氏は、調査の結果、同社の国内線旅客の約20%がビジネスでの利用者であることが明らかになったことを説明。また、国内企業の99.7%は中小企業で、労働者の約7割が中小企業で勤務していることなどからも「コストを削減したい中小企業とLCCの親和性は高い。そして出張者は、運賃の安さに加えて柔軟性と時間の短縮を求めている」と語った。

 そのほかには、GKの現在のロードファクターの平均が約85%に上ることについて述べた上で、「フレックスBiz」が残り15%の販売を牽引する力になる可能性があるとの見方を示した。なお「フレックスBiz」の販売目標については設定しておらず、あくまでも「新たな利用者を取り込み、旅客の総数を増やすこと」に主眼を置いているという。

 「フレックスBiz」を利用する際はGKの公式ウェブサイト内の専用ページ「Jetstar Business Hub」で事前に社名などを登録し、アカウントを作成。企業規模などの制限は設けておらず、「フレックスBiz」ならではのサービスとしては、予約後48時間まで予約の「仮置き」に対応するほか、各社の出張担当者向けに各月の利用実績レポートを配信する。

 なお、GKは業務渡航を取り扱う旅行会社にも「フレックスBiz」を提案する予定。片岡氏によれば、航空券の2割を旅行会社経由で販売しているように、「フレックスBizも2割程度を旅行会社経由で販売したい」という。

 なお、GKは2月8日から「Jetstar Business Hub」の新規登録キャンペーンを開始。先着1000名の出張管理者に5000円分のフライトバウチャーを提供する。また、14日までは「プラス1円で『フレックスBiz』キャンペーン」を実施。搭乗期間は2月8日から4月21日までとする。