熊本旅行に新支援プログラム、阿蘇宿泊に割引助成-観光庁
観光庁は、昨年4月の地震で影響を受けた熊本観光の需要回復に向け、同県と協力して「熊本応援プログラム」を実施する。昨年の「九州ふっこう割」を含む「九州の観光振興に向けての総合支援プログラム」に続いて、新たに熊本県限定でおこなうもの。国内向けには目玉事業として「阿蘇(中部・南部)応援ツアー」を開始し、熊本県に1億5000万円を交付して「ふっこう割」と同様の割引助成を実施。旅行会社に阿蘇の中部と南部に宿泊する商品の販売を促す。送客数の目標は2万人とした。
観光庁によれば、阿蘇の中部と南部では未だに営業を再開できていない宿泊施設があること、余震や噴火などに関する風評被害もあることなどから、新たに「熊本応援プログラム」をとりまとめたという。同プログラムの予算総額については公表していない。
「阿蘇(中部・南部)応援ツアー」では、旅行会社が販売する阿蘇中部・南部での宿泊を含む旅行商品および宿泊単品について、それぞれ25%の割引を実施する。旅行の実施期間は2月1日から3月20日までとする予定。宿泊を含む旅行商品は2万円以上の商品が対象で、割引の上限額は1万2500円。宿泊単品は1万円以上の商品が対象で、割引の上限額は1万円とする。利用者にはアンケートへの回答を義務付ける。なお、熊本県観光課によれば「開始までの時間が少ないため、すでに旅行会社10数社に声をかけた」とのことで、公募はおこなわない。
そのほか、国内向けには復興のアピールや風評被害の払拭に向けた情報発信の強化、旅行商品や体験プログラム造成の働きかけ、交通事業者との連携によるキャンペーンなどを実施。日本政府観光局(JNTO)が第2次補正予算を使用して各種のプロモーションを実施するほか、同じく2次補正予算や17年度当初予算を使用して受入環境の整備などを進める。