スペイン、17年はIBによる需要増に期待、EU共同プロモも

  • 2017年1月23日

カステルトルツ氏  スペイン政府観光局は先ごろ、旅行会社などを招きレセプションを開催した。冒頭で挨拶した局長のマジ・カステルトルツ氏は2016年を振り返り「欧州旅行の需要が減少しているものの、スペインは概ね安定しており、日本人の宿泊日数は10月までで前年比0.2%増の88万2872泊と穏やかな伸びを示している」と述べ、わずかながらも増加を維持したことをアピールした。

 カステルトルツ氏は増加の要因として、昨年10月のイベリア航空(IB)の成田/マドリッド線就航を挙げ、「直行便で日本と直接結ばれる新たな力が得られた」と説明。今後の旅行需要の増加に期待を示した。

 本誌のインタビューに応えたカステルトルツ氏は、17年はEU全体が共同で日本市場へのプロモーションを計画していることを説明。詳細については明らかにしなかったが、「日本人は安全の問題に敏感だが、安全性はその時々の世界情勢などによって左右される。プロモーションでは世界文化遺産など、欧州の変わらない魅力をアピールしたい」と意欲を示した。

 カステルトルツ氏によると、近年は日本人のリピーターが増加しており、特に母が娘を誘って訪西する2人旅が増えているという。同氏は17年の目標として「日本人は休暇が短いため滞在日数を伸ばすのは難しいと思う。現状の平均8泊を維持したい」と述べ、スペインを含む欧州周遊ツアーについても「より多くの日数をスペインで過ごしてもらいたい」と語った。