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16年出国者数は5.6%増の1712万人、4年ぶりに増加

  • 2017年1月17日

 日本政府観光局(JNTO)によると、2016年の日本人出国者数(推計値)は前年比5.6%増の1711万6200人となった。増加は8.8%増の1849万657人を記録した12年以来4年ぶり。1700万人台への回復は5.5%減の1747万2748人だった13年以来、3年ぶりとなる。12月単月については7.9%増の145万5300人となり、6月から7ヶ月連続の増加となった。16年において前年同月比でマイナスとなったのは、2.3%減だった5月のみ。

 観光庁長官の田村明比古氏は1月17日の業界向け会見で16年の海外旅行を振り返り、出国者数が増加に転じて1700万人を超えたことについて「中国や韓国への訪問者数もひと頃よりは回復した。このトレンドが17年も続くことを期待している」と喜びを示した。ただし17年については楽観視はせず「国際情勢において先行きが不透明なことが多く、アウトバウンドはインバウンドよりもその影響を受けやすい」と懸念を示した。

 その上で、日本旅行業協会(JATA)などの業界関係者との協力を強化する考えも説明。「明日の日本を支える観光ビジョン」の施策の1つである若者の海外旅行促進や、ロシアなど今後の渡航者増が期待できるデスティネーションの環境整備、近距離アジアを中心とするボリュームゾーンのさらなる拡大などに取り組む考えを示した。

 なお、16年の訪日外客数は21.8%増の2403万9000人で、前年に比べて伸び率は鈍化したものの初めて2000万人を超えた。12月単月では15.6%増の205万60000人だった。