政府、MICE推進に向け府省連携強化、アクションプラン作成へ
政府はこのほど、政府横断的なMICE誘致・支援策の具体化に向けた検討を進めるための「MICE推進関係府省連絡会議」の初会合を開催した。昨年に策定した「明日の日本を支える観光ビジョン」に基づき設置した会議体で、MICE誘致の強化に向けて、各府省が連携して受入環境の整備などに取り組むことが目的。観光庁が事務局を務め、来夏にも「関係府省MICE支援アクションプラン(仮称)」を取りまとめる。
構成員には観光庁長官の田村明比古氏、国土交通省都市局長の栗田卓也氏に加えて、内閣官房、外務省、文部科学省、厚生労働省、経済産業省などの局長・審議官クラスが名を連ねる。会議の冒頭で挨拶した観光庁長官の田村氏は、地方活性化などの観点からもMICEが重要であることを説明した上で、「MICEはまだまだ一般的には浸透していないが、経済効果は観光に比べて高く、産業や技術の革新、都市のブランド力向上にも効果がある」と説明。各府省に協力を求めた。
この日の会合では、事務局がMICEの現状や課題、政府における位置づけ、海外での官民連携事例などについて紹介。また、アクションプラン策定に向けた論点として、「誘致に向けた重点産業・重点学術分野の特定」「キーパーソンのリスト作成」「体験プログラムやエクスカーションコンテンツの検討」「公的施設などの開放」「政府レベルの啓蒙・普及」などを挙げた。
今後は同会議の下にワーキングチームを設けて、17年度第1四半期までに2回程度の会合を開催したのち、第2回の本会議でアクションプランを策定する。その後もワーキングチームと本会議の会合を開催し、各施策の18年度予算要求への反映や、「MICE国際競争力強化委員会」との連携などをはかる。