トップインタビュー:グアム政府観光局日本代表の山本さとみ氏
日本人訪問者数105万人へ
航空座席増やメディア露出に注力
-最近の市場動向はいかがでしょうか
山本 会計年度の2015年10月から16年9月までを見ると、日本人訪問者数は前年比3.4%減の約75万2800人。デルタ航空(DL)や大韓航空(KE)などによる座席供給量の減少が大きな要因で、16年の日本/グアム間の座席供給量は前年比約10万席の減少になる見込みだ。
原因の1つは、夜便の人気があまりないこと。そのため、夜便を強化する施策をおこなう予定で、GVB日本事務所のセールス担当者が各地方に合わせたプロモーションを考えている。現時点ではまだ詳細を発表できないが、来夏までには皆様にも体感してもらえると思う。
日本人訪問者の傾向を見ると、現在はファーストタイマーが57%、リピーターが43%と、デスティネーションとしてはリピーターの割合が高い。訪問者のアンケート結果では、「友人にすすめたい」と回答した人が44%、「思っていたよりよかった」と回答した人が43%と多かったため、今後はファーストタイマーの取り込みを強化することで、リピーターの増加にもつなげていきたいと思う。
また、日本人訪問者を年齢別で見ると、18歳から24歳が33%、25歳から34歳が30%と若者が半数以上を占める。近年は「若者の海外旅行離れ」が問題視されているが、グアムには実際多くの若者が訪れている。そのため、日本旅行業協会(JATA)などが若者の海外旅行促進をおこなっているが、そのような際にグアムをきっかけとしておすすめできると思う。
-旅行会社との関係性についてはどうお考えですか
山本 グアムは旅行会社の協力がないと、デスティネーションとして成立しない。現在も、グアムへの訪問者のうち7割から8割が旅行会社経由で商品を購入している。グループで訪問する方が多いため、旅行会社経由の割合が高いのではないだろうか。今後も旅行会社の皆様との密接な関係維持に努めていきたい。
旅行会社などへのサポートとして、12月1日から「団体キャンペーン」を実施している。グアムはESTAを所持していない方も入国できるが、入国審査場が混雑しているため手続きにとても時間がかかる。混雑の緩和に向けて、1団体10名以上の新規予約を対象に、9割以上の人がESTAを保有している団体をサポートしている。予算に達し次第、終了する予定だ。