群馬・水上温泉のひがきホテルが破産申請へ、負債3億円

  • 2016年11月29日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、群馬県利根郡みなかみ町のひがきホテルは11月21日、事業を停止して破産手続きを開始した。負債総額は推定3億円。同社は1948年に旅館として創業し、52年には会社を設立するとともに、新たに「ひがきホテル」をオープン。客室120室・収容人員650名を誇る、水上温泉地区有数のホテルとして知られていた。

 しかしバブル崩壊後は急速に環境が悪化。95年には大規模改装を実施したが客足が減少し、さらに冬場のスキー客の減少も重なったことで経営状態が悪化した。05年2月には民事再生法の適用を申請し、再建を進めてきた。

 09年には現代表が就任して若返りをはかったものの、年間売上高は約4億円程度にまで減少。16年秋までに再生計画に関する債務の弁済を終え、10月までにはホテル不動産の担保のほとんどが解除されたが、それでも資金繰りに余裕はなく、役員などからの借入でしのいでいたという。そうしたなか、多額の税金滞納で11月21日にみなかみ町から差し押さえを受けたことなどから事業継続を断念し、今回の措置となった。