スイス・インター、岡部支社長が退任、後任はLHのブンケンブルク氏
スイス・インターナショナル・エアラインズ(LX)は11月24日、同社日本・韓国支社長の岡部昇氏が今年末で退職することにともない、都内で「フェアウェルパーティー」を開催した。岡部氏は1974年にLXの前身のスイス航空に入社し、同社の倒産後は事業を継承して設立したLXで現職に就任。42年間に渡り日本市場の発展に貢献してきた。岡部氏の後任は、ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)日本・韓国支社長のドナルド・ブンケンブルク氏が兼任する。
ブンケンブルク氏は支社長職の引き継ぎに際し、岡部氏に感謝の意を述べるとともに「卓越したリーダーシップと、LXのお客様に対する質の高いサービスを守っていく責任がある。また、岡部氏が永年に渡り築き上げてきたパートナーとの関係も引き継いでいきたい」と意欲を示した。
岡部氏は、スイス航空に入社してからの42年間を振り返り「スイス航空の倒産やLX支社長への就任、LHグループへの統合など夢にも思わなかったことが多く起こった。思い起こせば後悔することもあるが、日本路線が毎日順調に日本/スイス間を結んでいることに幸運を感じている」と述べ、スタッフや関係者に謝意を示した。後任のブンケンブルク氏については、「彼は日本のファンであり、日本の文化や仕事の進め方を理解している。必ずやLHグループを成功に導いてくれると確信している」と期待を示した。
パーティーでは、LX本社から来日したチーフ・コマーシャル・オフィサーのマーカス・ビンカート氏が、岡部氏に2万2000時間飛行したエンジンブレードで作られたオブジェなどの記念品を贈呈。岡部氏は引き継ぎの記念品として、ブンケンブルク氏にカウベルを送った。
LHグループは今年1月1日にLXなどFSC3社の経営統合を開始し、17年1月1日までに各部門の統合の完了をめざしているところ。統合により19年までに5億ユーロのコスト削減を見込んでおり、今年7月にはLXの日本オフィスをLHの日本支社内に移転するなどオフィスの一本化もおこなっていた。なお、LHグループは路線計画について「調整はLHがフランクフルトでリードするが、基本的には各グループで策定する」との考えを示している。