韓国、インセンティブ旅行で説明会-新東京支社長が協力要請
韓国観光公社(KTO)は11月9日、都内で旅行会社などを対象に「韓国インセンティブツアー説明会」を開催した。KTOは韓国政府が推進するMICE事業への取り組み強化しているところで、今回は特にインセンティブツアーの増加に向けて、観光素材や各自治体などが展開する支援プログラムについて説明。冒頭では今月15日付で東京支社長に就任予定の申相龍(シン・サンヨン)氏が登壇し、「日本人旅行者は2012年のピーク時以降、団体が伸びなくなったと聞いている。どうすれば団体旅行者に韓国の魅力を紹介できるか意見を伺いたい」と呼びかけた。
KTO東京支店マーケティングマネージャーの伊藤清香氏は、韓国のインセンティブツアーの魅力と支援プログラムに関するプレゼンテーションを実施。地理的な近さなどとともに、11年から15年までの間に1100人から1万8000人規模の大型団体を受け入れた実績をアピールした。観光素材では、キムチ作りなどの伝統文化体験やノンバーバルバフォーマンスなどの公演、サムスン電子などの産業視察、伝統的家屋の「韓屋」などのユニークベニューを活用したパーティーを紹介した。
インセンティブツアーの支援プログラムについては、団体の人数や泊数に応じて特典を提供することを説明。例えば、インセンティブツアーや会議で10人以上499名以下の団体が2泊以上韓国に滞在する場合、記念品の贈呈のほか、歓迎行事や伝統芸能公演などを提供しているという。伊藤氏はあわせてソウル、京畿道、済州、江原道、大邱広域市の各自治体やコンベンションビューローが展開する支援プログラムについても紹介した。
説明会ではそのほか、MICEビジネスのコンサルティングなどをおこなうMICEジャパンでコンサルティング事業部ヘッドコンサルタント/プロデューサーを務める金田翔吾氏が登壇。「インセンティブビジネスの最新トレンドとインセンティブデスティネーションとしての韓国」と題した講演をおこなった。
金田氏は近年のインセンティブツアーのトレンドとして、産業視察などビジネス的な要素を含むものが増えていることを紹介。旅行会社には、インセンティブツアーを企画する際にはランドオペレーターではなく、現地のビジネスイベントに特化したアレンジメントを提供できるDMC(Destination Management Company)と提携することを提案した。