ノルウェー、日本人宿泊数が2桁増で推移-セミナーなど開催
ノルウェー政府観光局は9月27日、東京でセミナーとワークショップを開催した。セミナーではまず日本代表のチェル・エレフセン氏が、今年の日本人出国者数が7月までの累計で前年比5%増の934万人とプラス推移であることに触れ、「我々の業界にとっていい傾向」と喜びを示した。その上で、ノルウェーの日本人宿泊数が12%増の6万4668泊となり、2ケタ増であることを紹介。テロの影響があるなか、今年の欧州は北欧諸国の人気が高まっているが、デンマークの7%増、フィンランドの11%増、スウェーデンの10%増と比較しても、ノルウェーが好調であることをアピールした。
また、日本発の長距離デスティネーションについても、16%増のニュージーランド、28%増のオーストラリア、5%増のカナダなど、ノルウェーと同様に大自然の魅力が強いデスティネーションがプラス推移となっていることから、「今年は自然がベースのデスティネーションが求められているのではないか」との見解を示した。
同観光局はこうした傾向を踏まえ、今後も引き続き夏のフィヨルドや冬のオーロラなど、ノルウェーならではの自然の絶景を核とするプロモーションを継続する方針だ。特にフィヨルドについては、「夏のハイライト。他の欧州にはない見どころ」と強調。都市部からのアクセスの良さや安定した国内情勢、さらにノルウェークローネの下落傾向により、滞在費が安価になったことも優位性としてアピールする。
また、従来の北欧周遊旅行のみならず、モノデスティネーション化も推進する考え。フィヨルドに首都のオスロ、古都のベルゲン、トロムソやロフォーテン諸島などの北ノルウェー、さらにノルウェーでも注目され始めたデザインなどを組み合わせ、「ノルウェーだけでも十分に魅力的な旅行が可能」と訴求していく。
このほか、今後のプロモーションでは、15年から開始したヤフーでのリスティング広告キャンペーンも継続。これは観光局と旅行会社で特集サイトを開設し、「ノルウェー旅行」などのキーワード検索の際に、検索結果ページの上位に表示されるようにしたもの。旅行会社の販売につなげることが目的で、このキャンペーンも16年の好調につながっていると評価している。
なお、ワークショップにはノルウェーおよび周辺諸国から来日した旅行関係業者や団体が参加。日本の旅行会社に最新情報を提供するとともに、積極的な商談をおこなった。