外務省、サウジと数次ビザ導入に向け検討、交流活発化へ

  • 2016年9月25日

 外務省によれば外務大臣の岸田文雄はこのほど、訪問先の米国ニューヨークでサウジアラビア外務大臣アーデル・アフマド・アル・ジュベイル氏と会談し、相互に数次査証の導入に向けて協力する方針を確認した。サウジ政府が今年4月に策定した長期成長戦略「ビジョン2030」について、日本を戦略的なパートナーと捉えていることなどを受け、両国間の人的・経済的交流の活発化をめざす。

 外務省によれば、商用でサウジアラビアを訪れる日本人については現在は単一ビザのみ発給されているため、数次ビザを導入することで申請の負担を軽減したい考え。サウジアラビアからの訪日旅行者については、ビジネストラベラーだけでなく富裕層の観光客の増加も見込み、来日中の消費に期待する。なお、19日には内閣総理大臣の安倍晋三氏がカタール首長と首脳会談をおこない、今年10月3日からカタールの一般旅券所持者に対して数次査証を導入することを決定している。

 IMF(国際通貨基金)の推計によると、サウジアラビアの2015年の人口1人あたりのGDPは2万813ドルで、実質GDP成長率は3.4%。世界銀行によると2014年の人口は約3089万人。