イベリア航空、18年振りの日本就航に意欲-4社JVに期待
▽欧州・南米など以遠にも自信、スペイン各地への送客も
サンサビーニ氏はそのほか、欧州の約60都市への以遠需要についても期待を示し「日本人の欧州旅行は複数国を周遊する傾向が強い。我々のネットワークならその需要を取り込める」と強調。「当面は週3便で運航するが、BAなどの便とあわせて使えば、マドリッドとロンドンを周遊して好みの日程で帰国するなど、選択肢は大きく広がる」と、JVによるシナジーにも期待した。また、20都市に就航している中南米への送客にも意欲を見せ、米系航空会社のシェアを切り崩す考えを語った。同氏によれば、日本発の需要の半分近くはスペイン以遠となる見込み。
そのほか、近年のテロ事件の続発などを受けた、日本における欧州旅行需要の低迷についても語り、日本人の国民性などに理解を示すとともに、スペインの治安が安定していることをアピール。スペインでは目立ったテロ事件が発生しておらず、概して治安は良好であることを強調した。訪西旅行者が好調に増加するなか、さらにIBが再就航すれば、スペインがフランスやイタリアに並ぶ主要デスティネーションの座に上りつめることも可能だという。
IBは9月9日には、都内の小笠原伯爵邸で業界向けの就航記念パーティーを開催し、旅行会社やスペイン政府観光局、JL、AYなどから約130名が出席。BAとIBの日本・韓国地区支社長を兼務するジョンティ・ブルナー氏は冒頭の挨拶で「これからはIBのサービスも提供できることを誇りに思う。最高のプロダクトを提供する」と宣言した。IBの日本での販売はBAが担当する。
旅行業界を代表して挨拶した日本旅行業協会(JATA)事務局長の越智良典氏は、「スペインは地方にも魅力があり、IBなら国内31都市へのネットワークで需要を掘り起こすことができる」と強調。「成功は間違いない」と語り、再び日本市場に戻ったIBにエールを送った。