薩長土肥4県、全日空とタイアップ、17年夏に特別航空券
鹿児島県、山口県、高知県、佐賀県の4県で構成する広域観光プロジェクト「平成の薩長土肥連合」は、全日空(NH)と共同でプロモーションを実施する。このほど開催した「平成の薩長土肥情報発信会」で今後の方針を説明したNH取締役常務執行役員の志岐隆史氏は、新たに同プロジェクト専用の航空券を販売する計画を発表。2017年夏ダイヤ以降の搭乗分が対象となる予定で、志岐氏は「これまでにない、皆様が驚くような運賃を提供したい」と意欲を示した。NHによると、航空券の内容については「周遊型や価格訴求型になるかもしれないが、現時点では未定」という。
「平成の薩長土肥連合」は、18年に明治維新150周年を迎えることを契機に、幕末期に多くの人材を排出した鹿児島県(薩摩藩)、山口県(長州藩)、高知県(土佐藩)、佐賀県(肥前藩)の4県が共同で実施する観光プロモーション。NHによれば、同社と「平成の薩長土肥連合」とのコラボレーションは、今後3年間を目途に実施するという。
16年度のプロモーションでNHは、薩長土肥連合の認知度の向上をめざす考え。具体的には機内誌「翼の王国」にタイアップ広告を掲載するほか、国内線で放映する機内CM「SKY VISION」で4県を取り上げる。また、羽田空港の待合ロビーに設置されている液晶ディスプレイで、4県を紹介する約15秒のCMも公開するという。
17年度以降は「プロモーションの拡大と商品展開」に向けて、プロジェクト専用の航空券の販売や、NHが就航する空港の土産物店「ANA FESTA」での紙袋による広告展開、訪日外国人旅行者向け旅行情報サイト「ANA EXPERIENCE JAPAN」での記事広告の掲載などを実施。旅行商品はANAセールスがを造成する。NH佐賀支店支店長の福田宜和氏は「共同プロモーションをおこなうことで最終的には4県が活性化し、全日空の利用者が増えることを期待している」と述べた。
情報発信会ではそのほか、坂本龍馬が新婚旅行をおこなったとされる年から今年で150周年を迎えたことにちなみ、各県の県知事が坂本龍馬の新婚旅行に関するスポットや、新婚旅行におすすめの観光スポットなどを紹介した。