豪州、「絶景大陸」キャンペーンで水辺を訴求、VRなど活用
オーストラリア政府観光局(TA)は9月1日、キャンペーン「絶景大陸 オーストラリア」を日本市場で開始した。TAは2010年から、オーストラリアの上質な旅を提案する「私のイチオシ キャンペーン」を展開。今回も同キャンペーンの一環で、14年に開始したオーストラリアの食を訴求する「美食大陸 オーストラリア」に続くプロモーションとして、オーストラリアの海や湖、河などの景観と水辺での体験をアピールする。
TAが世界11ヶ国を対象に実施した調査によると、旅行先を選ぶ理由として「安心・安全な旅先」が最も多かったものの、「世界クラスの美しい自然環境」や「世界クラスの美しい海岸線、ビーチ、海洋生物」も人気となった。また、オーストラリアの水辺の体験に関する日本人の期待値が、渡豪前は41%なのに対して渡豪後は56%と増加していることなどから、満足度が高い「水辺」を中心に魅力をアピールしていくという。
同日に都内で開催したキャンペーン発表会において、TAノースアジア地区局長のアンドリュー・ホグ氏は「美食大陸ではオーストラリアの食やワインを提案してきたが、オーストラリアの魅力はそれだけではない。世界でも有数の美しさをもつ自然環境がある」と強調。絶景大陸では「釣りやビーチでの散歩、シーフード料理など、水辺に関する体験を訴求していく」と説明した。
キャンペーンでは、「見るだけでない。心で感じるオーストラリア。」をコンセプトにプロモーション動画を作成。ハリウッドを中心に活躍するオーストラリア出身の俳優のクリス・ヘムズワースさんがナレーションを務めた。また、オーストラリアの水辺の絶景を360度体感できるヴァーチャル・リアリティ(VR)映像も用意し、9月23日から25日まで東京ビッグサイトで開催される「ツーリズムEXPOジャパン2016」で提供する。
今後の方針としては、メディアを通じたプロモーションを実施するほか、ツーリズムEXPOジャパンなど一般消費者向けのイベントにも出展。さらに、旅行会社を対象としたFAMツアーや、店頭でのディスプレイコンテストなども開催する計画だ。