東武鉄道、日光の金谷ホテルを買収、訪日需要獲得へ
東武鉄道は8月30日、栃木県日光市で2軒のリゾートホテルを直営する金谷ホテルを買収すると発表した。投資ファンドと従業員持株会から株式を買い取って子会社化し、日光地区の訪日外国人旅行者の取り込みを強化する。9月30日に議決権ベースで計61.6%分の株を取得する予定で、既に保有する1.8%分とあわせて議決権は63.4%となる。買収額は非公表。
金谷ホテルは、1873年に外国人向けの宿泊施設として「金谷カッテージ・イン」を創業。現在は、国指定登録有形文化財に指定されている「日光金谷ホテル」と「中禅寺金谷ホテル」の2軒を運営している。2017年11月期の業績は、売上高14億3900万円、営業利益2600万円、経常利益200万円、当期純利益100万円。
東武鉄道グループは17年夏に蒸気機関車の運転を再開する「東武鉄道SL復活運転プロジェクト」や、中禅寺湖の遊覧船の新造など、日光地区の観光開発を進めているところ。名門の金谷ホテルを傘下に迎えることでシナジー創出をはかる。17年3月期の連結業績への影響については軽微としている。