リオ閉会式で「SEE YOU IN TOKYO」-歓迎メッセージ強く発信
ブラジルのリオデジャネイロで開催されていた第31回夏季オリンピック大会が現地時間の8月21日に閉幕し、マラカナン・スタジアムでの閉会式で、2020年の開催地である東京がオリンピック旗を引き継いだ。その後の次回開催地のアピールのためのショーでは、最後に「SEE YOU IN TOKYO」とメッセージを打ち出し、全世界に向けて東京と日本への歓迎の意を示した。
東京都は14年末に「外国人旅行者の受入環境整備方針」で、20年の訪都外国人旅行者数として1500万人の目標を掲げている。政府は今年3月の「明日の日本を支える観光ビジョン」で、同年の訪日外国人旅行者数として4000万人の目標を掲げたところ。
オリンピック旗を引き継ぐ「フラッグハンドオーバーセレモニー」では、国際オリンピック委員会 (IOC) 会長のトーマス・バッハ氏が、リオデジャネイロ市長のエドゥアルド・パエス氏から旗を一旦受け継ぎ、東京都知事に就任したばかりの小池百合子氏に手渡した。小池氏は着物姿で登場して日本の伝統文化をアピール。バッハ氏は閉会の挨拶で「4年後には東京に集まり、第32回のオリンピック大会を開催しましょう」と呼びかけた。
セレモニー後には東京と日本文化を紹介する、映像やパフォーマンスによる約8分間のショーを披露。映像には日本人アスリートや、日本産アニメのキャラクターなどが登場し、パフォーマンスは青森大学男子新体操部の部員などが務めた。パフォーマーたちは東京が開催都市として選ばれたことなどに対する感謝の意を示すため、日本語・英語・フランス語・ポルトガル語の4ヶ国語による「ありがとう」の人文字を作り、最後はフィールドに富士山と東京の街並みを映し出し、「SEE YOU IN TOKYO」のメッセージで締めくくった。
ショーでは「スーパーマリオ」に扮した首相の安倍晋三氏が、東京とリオデジャネイロをつなぐ土管から現れる演出も。安倍氏は閉会式の終了後、次回のオリンピック大会について「感動を日本から世界に発信する大会にしたい」とのコメントを発表した。
日本政府観光局(JNTO)は今回のオリンピック期間にあわせて、観光庁と連携し、開催地のブラジルや北米、欧州、豪州を中心にプロモーションを強化。東京オリンピック・パラリンピック組織委員会が五輪開催中に現地に設けた「Tokyo2020 Japan House」に「Visit Japan ブース」を出展し、ミス・インターナショナルの日本代表などを起用したプロモーションイベントを開催した。
また、メディア向けには日本各地の観光資源の映像などを集めたウェブサイト「ジャパン・オンライン・メディアセンター(JOMC)」を開設。会員登録者に対して、著作権フリーの映像や画像の無料提供を開始した。そのほかにはグローバルメディア向けに日本をアピールする動画などを作成し、世界各国での露出を展開。東京でのオリンピック大会は20年7月24日から8月9日まで、パラリンピックは8月25日から9月6日まで開催される。