国内旅行消費額、16年2Qは8.7%増の5.5兆円-日並びが後押し

  • 2016年8月21日

 観光庁がこのほど発表した「旅行・観光消費動向調査」の速報によると、2016年4月から6月までの日本人国内旅行消費額は前年比8.7%増の5兆4610億円で、4月から6月までの過去最高を記録した。このうち宿泊を伴う旅行は9.0%増の4兆503億円、日帰り旅行は7.9%増の1兆4107億円だった。

 同庁は増加の要因として、今年のゴールデンウィークが2回の3連休を含み、平日の2日を休みにすれば最大10連休となるなど、日並びに恵まれたことを挙げている。観光庁長官の田村明比古氏は8月17日に開いた記者会見で「昨年以来、国内旅行需要が少しずつ戻ってきている。この傾向が続くよう、観光庁としてもしっかり対応していきたい」と述べた。

 延べ旅行者数は8.0%増の1億6708万人で、宿泊を伴う旅行者は7.6%増の8028万人、日帰りの旅行者は8.4%増の8680万人。1人が1回の旅行に費やした金額の平均は0.6%増の3万2686円で、宿泊を伴う旅行については1.3%増の5万452円、日帰り旅行は0.5%減の1万6253円だった。

 各月の消費額は、4月が18.2%増の1兆8130億円で、うち宿泊を伴う旅行は22.3%増の1兆3708億円、日帰り旅行は7.0%増の4422億円。5月は3.0%減の2兆135億円で、うち宿泊を伴う旅行は3.4%減の1兆4961億円、日帰り旅行は1.7%減の5175億円だった。6月は15.4%増の1兆6345億円で、うち宿泊を伴う旅行は13.0%増の1兆1834億円、日帰り旅行は22.5%増の4511億円となった。

 同調査は日本の旅行・観光における消費実態を明らかにし、関連施策の基礎資料として活用するためのもの。観光庁が無作為に抽出した2万5000人の日本人を対象に、1年に4回実施している。