旅行業黒字化や事業拡大に期待高まる 神姫しらさぎ会が総会
神姫バスグループ(兵庫県姫路市)協定の宿泊・受入施設でつくる神姫しらさぎ会(岩﨑元孝会長=鳥取県三朝温泉・依山楼岩崎、303会員)はこのほど、同市のホテル日航姫路で2016年度総会を開いた。同社旅行事業が黒字に転換し、事業拡大へ様々な手を打つなか、受入側にとっても今後への期待感が漂う総会となった。
同会顧問で神姫バスの長尾真社長は、15年度の業績を報告。グループ全体では、貸切バス新料金制度の施行や賃貸ビルの収益などから最終利益が20億円超の過去最高益を記録するなど増収増益となった。
神姫バスツアーズが行う旅行事業は事業開始後13年間続いた赤字から、若干ながらついに黒字に転換。貸切バス事業も約4億円の利益を計上するなど好調で、長尾社長は「旅行事業の黒字化はスタッフの努力と皆さまのご支援によるもの。貸切バスは利益を車両更新や安全性の追求、サービス向上に投資したいと考えています」と語った。
同社では昨年来、旅行事業を拡大しようと施策を続々と展開。国内旅行では豪華バスツアーによる新ツアーブランド「真結(ゆい)」を5月に発表したほか(トラベルニュースat6月10日号で既報)、インバウンドでは専用バスも含めたブランド「LIMON」を立ち上げ、4月にはタイ・バンコクに営業所を開設し、FIT受入拡大を図っている。
長尾社長は「業界は5年もすると様変わりする。ここでモノをいうのは人の力。おもてなしなど人の力を蓄えていきたい」と事業展開への思いを述べた。
岩﨑会長はあいさつで、この動きに対し、「旅行事業に地力がついてきた印象。新しい展開が大化けする可能性もあります。皆さんも期待してほしい。協力していきましょう」と会員に呼びかけた。
議案審議ではいずれの議案も可決。今年度は情報交換会や個別商談会の開催、同会会員専用ウェブサイトの運営や増販キャンペーンなどに取り組む。
加えて、神姫バスツアーズは企画販売部を7月19日に神戸三宮に移転するなど神戸への進出も積極的に展開。これにあわせて同会でもアクティブシニア層や兵庫県神戸以東エリアの市場開拓調査を行うことに決まった。
(16/08/17)
情報提供:トラベルニュース社