上半期の旅行収支は7758億円の黒字-20ヶ月連続プラスに

  • 2016年8月9日

 財務省がこのほど発表した国際収支状況の速報値によると、2016年上半期(16年1月~6月)の旅行収支は7758億円の黒字で、前年から黒字幅を2452億円増やし、1996年以降の旅行収支では過去最大の黒字となった。日本政府観光局(JNTO)によると、2016年上半期の訪日外国人旅行者数は過去最高となる28.2%増の1171万3800人。出国者数は3.8%増の791万700人だった。

 サービス収支は7234億円改善し、2099億円の赤字となった。財務省によると、旅行収支の増加に加え、その他のサービス収支が赤字幅を縮小したことなどから、1996年以降では最小の赤字になったという。

 貿易収支は2兆3540億円で、11年上半期以降では初めて黒字に転化。サービス収支とあわせた「貿易・サービス収支」は2兆1441億円の黒字となり、同じく黒字に転じた。経常収支は前年から2兆5317億円増となる、10兆6256億円の黒字となった。

 6月単月の旅行収支は1270億円の黒字で、前年から214億円増加。1996年以降の6月では最大の黒字となり、20ヶ月連続の黒字計上となった。JNTOによると、6月の訪日外国人旅行者数は同月として過去最高となる23.9%増の198万5700人。出国者数は6.7%増の127万人だった。

 旅行収支が過去最大の黒字を記録したことなどから、サービス収支も赤字幅を293億円縮小して1676億円の赤字となり、96年9月以降では過去最小の赤字となった。貿易収支は7636億円の黒字で、貿易・サービス収支は5960億円の黒字。経常収支は前年から4334億円増となる9744億円の黒字で、2014年7月から24ヶ月連続で黒字となった。