日系2社、6月の国内線旅客は0.6%増、利用率は1.4ポイント増
全日空(NH)と日本航空(JL)の2016年6月の運航実績で、2社合計の国内線旅客数は前年比0.6%増の553万7249人だった。座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)が1.5%減となった一方、旅客輸送量を表す有償旅客キロ(RPK)が0.8%増と微増し、利用率は1.4ポイント増の62.7%となった。
企業別では、NHの旅客数は0.3%増の299万2890人と増加。ASKは1.1%減、RPKは1.0%増となり、利用率は1.2ポイント増の61.1%だった。JLも旅客数は0.9%増の254万4359人と伸長。ASKは2.0%減、RPKは0.5%増で、利用率は1.6ポイント増の65.0%となった。
各社の路線別旅客数を見ると、NHは先月と同様に羽田/新千歳線が0.1%増の31万2376人と最も多かった。次いで、羽田/福岡線が0.7%減の24万7387人、羽田/伊丹線が0.8%増の21万8127人となり、上位6位は羽田線が占めた。
前年からの伸び率では、提供座席数を84.1%増と大幅に増加した仙台/新千歳が79.6%増の1万6085人と最も増加。このほかは、関空/石垣線が43.0%増の6988人、伊丹/那覇線が36.0%増の5万233人などと続いた。
利用率については成田/伊丹線が85.0%と最も高く、次いで、羽田/宮古線が84.4%、新千歳/利尻線が81.3%、中部/新千歳線が78.7%となった。
JLの路線別旅客数も、最も多かったのはNHと同じく羽田/新千歳線で、4.7%減の26万7428人。次いで、羽田/福岡線が5.0%減の21万7888人、羽田/伊丹線が1.7%減の19万8598人、羽田/那覇線が5.9%増の16万9971人となり、上位4位はNHと同じ結果となった。
前年からの伸び率では、旅客数は3100人と少ないものの、福岡/鹿児島線が45.3%増と最も増加。JLは、九州地震の影響で新幹線が通常運行をおこなえなかったことから、需要が移行したとの見通しを示している。以下は羽田/関空線が42.7%増の1万8172人、伊丹/函館線が40.5%増の4008人と続いた。
利用率が最も高かったのは伊丹/函館線で、25.3ポイント増の87.9%。北海道新幹線の開業で函館に注目が集まり、需要が増加しているという。このほか、那覇/岡山線が8.3ポイント増の85.8%、那覇/北大東線が3.8ポイント増の85.4%と続いた。利用率の伸び率は、伊丹/函館線が25.3ポイント増と最も増加。次いで、福岡/鹿児島線が22.9ポイント増の71.8%、福岡/花巻線が18.4ポイント増の69.4%などとなった。