森トラスト、新社長就任で中長期ビジョン、27年売上高2300億円へ
森トラストはこのほど開催した新社長就任記者会見で、2016年度から27年度までの新たな中長期ビジョン「Advance2027」を発表した。6月に新たな代表取締役社長として、前代表取締役専務不動産開発本部担当の伊達美和子氏が就任したことにあわせて策定したもので、「Out of the box」「Innovation」「Globalism」の3つをテーマに設定。伊達氏は「新たなステージを着実に進める」と述べ、27年までに売上高を2300億円にまで引き上げる目標を示した。
今回の中長期ビジョンでは、16年度から19年度までを第1期、20年度から23年度までを第2期、24年度から27年度までを第3期として設定。売上高は15年度の1630億円を、第1期には1800億円、第2期には2100億円、第3期には2300億円に引き上げることを目標とした。15年度は412億円だった営業利益については、第1期で450億円、第2期で500億円、第3期で550億円をめざす。
ホテル関係事業の売上高は15年度の285億円を、第1期には400億円、第2期には550億円まで増加させる予定。第3期の目標は未定とした。
今後は「ジャパンブランドの発信」「グローバルスタンダード」「イノベーション」「観光先進国へ」の4つを基本理念とし、「ジャパンブランドの発信」では日本の豊富な観光資源などの魅力を発信。「グローバルスタンダード」では国際基準のサービス提供をめざす。「イノベーション」では、日本文化と国際基準のサービスを融合して新たな価値を創出。「観光先進国へ」では事業を通じて日本の観光立国に貢献する。
具体的には、森トラストグループが国内で運営する「ラフォーレホテルズ&リゾーツ」のホテル5軒を「マリオットホテル」にリブランドする。対象となるのは「ラフォーレ倶楽部 ホテル中軽井沢」「リゾートホテル ラフォーレ山中湖」「総合リゾートホテル ラフォーレ琵琶湖」「総合リゾートホテル ラフォーレ修繕寺 ホテル棟」「リゾートホテル ラフォーレ南紀白浜」で、これらのエリアに外資系ホテルが進出するのは初めて。世界最大規模のホテルチェーンを誘致することで、日本の旅の魅力を海外にも発信する。
そのほか、20年にはマリオット・インターナショナルの最上級ブランド「JWマリオット」を奈良県にオープンする計画。銀座、箱根強羅、沖縄県の瀬底島と伊良部島などでも新たなホテルの開業を予定しているという。