第5回観光映像大賞は熊本の短編映画-チャリティ配信も
ショートショート実行委員会などはこのほど、米国アカデミー賞公認の映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2016」を開催し、観光映像大賞(観光庁長官賞)に、「地方創生版チーム熊本」の作品「うつくしいひと」を選出した。同大賞は、各都道府県で制作されている観光プロモーション映像のなかから「観光復興」の観点で創造性や話題性などに富む作品に贈られる賞で、今回が5回目。今年は全国から612作品の応募があった。
「地方創生版チーム熊本」は熊本県に縁のある著名人や、地域活性化に取り組む人々からなる団体で、「うつくしいひと」は同県出身の映画監督の行定勲氏による短編映画。県内の探偵事務所に依頼人が訪れたことから物語が始まり、主人公が熊本城や阿蘇の草千里、通潤橋など、県内各地の名所や旧跡を訪問する。出演者は全員が熊本県出身者で、女優の橋本愛さんや俳優の高良健吾さん、政治学者で東京大学名誉教授の姜尚中さんなどに加えて、くまモンも登場する。
熊本県知事の蒲島郁夫氏は受賞を受けてコメントを発表。昨年10月に撮影されたこと同作品について「震災前の美しい熊本が記録された映画を多くの方にご覧いただき、熊本の素晴らしい街並みや大自然をご堪能いただければ」と語るとともに、復興への支援を呼びかけた。
作品は熊本県菊池市で開催された「菊池映画祭2016」でオープニング作品として上映された後、公式ウェブサイトで無料配信。6月11日からは動画サイトの「dTV」や「ゲオチャンネル」、「GYAO!ストア」などでチャリティ目的の有料配信を実施している。配信による収入は、各社が支援団体を通じて被災地などに寄付する。このほか、各地でチャリティ試写会も実施しているという。
なお、選外の応募作品については、旅の情報サイト「旅もじゃ」などで閲覧することができる。