外務省、バングラ人質事件で注意喚起、「たびレジ」活用要請も
外務省は、バングラデシュの首都ダッカで現地時間の7月1日夜から翌朝にかけて発生した人質殺害事件を受けて、注意喚起のためのスポット情報と広域情報を発出した。同事件では「ISILバングラデシュ」を名乗る武装グループが、レストランで食事中の外国人を人質に取って籠城。日本人7名を含む約20名を殺害し、多数の負傷者を出している。
スポット情報ではバングラデシュを訪問する旅行者に対して、最新情報の入手に努めるよう求めるとともに、当面は事件のあったレストラン周辺に近づかないよう要請。また、テロの標的になりやすい欧米関連施設や政府施設などを訪れる際には周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知次第、速やかにその場を離れることなどを求めている。広域情報では、3ヶ月以上滞在する場合は在留届を提出し、3ヶ月未満の滞在でも外務省の「たびレジ」に登録すべきと強調した。
バングラデシュでは昨年にも、北西部のロングプール県で日本人男性がオートバイに乗った暴漢に射殺される事件が発生。ダッカ市内でも同様の方法でイタリア人男性が殺害されている。いずれの事件も、発生後にはISILバングラデシュが犯行声明を発出した。7月1日の時点で外務省は、危険情報として全土にレベル2の「不要不急の渡航は止めてください」を発出していた。
外務省はそのほか、今年に入ってからだけでもインドネシア、トルコ、ベルギー、米国など世界各地でテロ事件が発生していることを懸念。海外旅行者には、安全確保に細心の注意を払うよう呼びかけている。