デルタ、リゾート路線セミナーを開催、シェア拡大へ
デルタ航空(DL)はこのほど、旅行会社を対象とした「リゾート路線セミナー&ワークショップ」を開催した。DLが路線展開するハワイ、グアム、サイパン、パラオの各観光局が参加。それぞれ最新情報を提供し、今夏および2016年度下期の送客を呼びかけた。DLが4つのリゾートデスティネーションを集めてセミナーをおこなうのはこれがはじめて。
DL東日本地区代理店営業部統括部長の海貝哲生氏は、昨年に4つのデスティネーションを訪れた日本人旅行者数は合計239万人で、海外旅行市場の約15%を占めることを説明。「このマーケットは安定している。さらにシェアを増やしていきたい」と意気込を示した。
グアム政府観光局(GVB)のプレゼンテーションでは、同局営業部長の金子宗司氏が昨年の日本マーケットについて説明した。日本人訪問数77万3019人のうち87%が旅行会社経由の送客で、そのうちパッケージが83%、団体が17%。団体については、一般企業の団体需要は4月から6月までが高く、15年のMICE関連訪問者数は82団体で4690人だった。内訳は70%が社員旅行、30%がインセンティブとなっており、金子氏は「今後はインセンティブのシェアを伸ばしていきたい」考えを示した。一方、学生旅行は10月と11月が多く、グアムを教育旅行先として選んだ学校は、昨年の157校から今年は178校・約2万3000人に増える見込みだ。
このほか、新しい情報としては、今年6月にオープンした「グアム博物館」を紹介。団体やウェディング向けの新しいベニューとして提案した。また、19年にホテル・ニッコー・グアムの隣にオープン予定の、ケン・コーポレーションが開発する全340室の新しいハイエンドホテルも紹介した。
マリアナ政府観光局旅行業界担当ディレクターの中村滋氏は、「グループの取り込みに注力していく」と話し、15年下期のグループキャンペーンについて説明を行った。9月1日から12月14日までに出発する、15人から50人までの団体が対象で、新規に加えてリピーターにも適用する。
また、現地イベントへの送客も呼びかけ、「サイパンマラソン」「サイパントロピカルEKIDEN」「インターナショナル・カルチャー・フェスティバル」などを紹介。さらに、マニャガハ島に加えて、サイパン版青の洞窟と呼ばれる「グロット」や、手付かずの自然が残る自然保護区域内の「禁断の島」の訴求力も高めていく方針。このほか、新しいホテルとして、ケンジントン・ホテル・サイパンが今年7月21日にソフトオープン、来年にはカジノを併設したグランド・マリアナがオープンすることも紹介した。
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