国交省、「手ぶら観光カウンター」整備に補助金

  • 2016年6月20日

 国土交通省は6月20日、空港や駅、商業施設などで荷物の一時預かりや配送をおこなう「手ぶら観光カウンター」について、整備や機能強化を担う民間事業者などを対象に「訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業費補助金」の公募を開始した。訪日外国人旅行者の利便性の向上やカウンターのネットワーク形成をはかるためのもので、手荷物集荷場の整備や案内標識などの多言語化などに要する費用を、最大で3分の1まで提供する。

 政府は「明日の日本を支える観光ビジョン」において、今年度末までにカウンター数を昨年度末の80ヶ所から倍増させることを決定したところ。15年度の補正予算では同補助金に総額80億円を充てており、カウンターの整備以外では、観光庁が所管する宿泊施設や外国人観光案内所などの整備にも振り分ける。

 今回の公募の対象となるのは、16年度中に国交省が「手ぶら観光共通ロゴマーク」の掲出を認可した民間事業者や地方公共団体などで、認定見込みの団体も含む。ロゴマークは、配送日数や対応可能言語などの条件を満たした事業者などに対して認定している。

 要望書の受付期間は7月20日までで、希望する事業者などは要望書、見積書、補助金額算出のための資料などを、カウンターの最寄りの地方運輸局に提出する。

 事業者は17年1月31日までに実施状況の確認や評価を報告する必要があり、国交省は報告に基づき二次評価結果の通知や事業計画の見直しなどを求める。事業者は補助事業をすべて完了した後、「完了実績報告書」を提出。同省は報告書の確認後に補助金を交付する。