ベトジェット、17年1Qに関空/ハノイ線めざす、成田も視野に
ベトジェット航空(VJ)は2017年1月から4月までに、関空/ハノイ線を開設する計画だ。VJにとって初の日本線定期便となる。VJのボードメンバーを務めるチュー・ビエット・クオン氏が6月8日、CAPA-Centre for Aviation(CAPA)主催の国際会議「CAPA LCCs in North Asia Summit 2016」の場で明らかにした。本誌の取材に応えたクオン氏は、年内に受領予定のエアバスA320neo型機を使用し、デイリー運航する考えを示した。ロードファクターはVJの全路線の平均である88%をめざす。
VJでは14年末から15年初頭にかけて、関空/ハノイ/シェムリアップ間でチャーター便を運航し、日本に初就航している。その後は茨城、福島、北九州/ハノイ間と成田/ニャチャン間でチャーター便を運航している。定期便の就航に際しては、国土交通省から外国人国際航空運送事業の経営許可を得る必要がある。
VJは現在、A320型機とA321型機を合計35機保有しているが、クオン氏は「関空/ハノイ線に就航するためには(より航続距離の長い)A320neoが必要」と説明。当初は16年半ばに同路線の運航開始を計画していたが、機材の受領のタイミングなどを踏まえて、就航時期を遅らせたという。
同路線は日本発とベトナム発の両方がターゲットで、ベトナム発が全体の半分以上を占める見込み。日本発についてはハノイに加え、VJの国内線を利用してダナンやニャチャン、フーコック島などのリゾート地への送客を見込む。
日本市場では、航空券はウェブサイトでの直販に加えて、旅行会社経由でも販売する予定。同氏は「旅行者に対して2つの選択肢を提供していく」とコメントした。同社は現在、日本での代理店としてエアインターと契約している。
同氏は「日本市場ではカスタマーサービスの基準が非常に高いため、準備が必要」と語り、サービスレベルの向上に取り組んできたことを説明。日本語話者のスタッフを採用したほか、就航前に日本人の客室乗務員を新たに採用する考えも示した。VJは韓国やタイに就航した際も、韓国人の客室乗務員を25名程度、タイ人の客室乗務員を35名程度採用している。
さらに「将来的には成田に就航したい」と意欲を示した。現行の保有機材では航続距離の問題などから就航できないが、将来的にはボーイングB787型機などのワイドボディ機を購入し、成田/ハノイ線、サイゴン線を開設したい考え。このほか関空/サイゴン線の開設や、羽田への就航についても検討していくという。