アエロメヒコ、週5便化の次はデイリーへ、17年内に
アエロメヒコ航空(AM)日本支社長の加藤欣弥氏は6月1日に開催した旅行会社向けセミナーで、2日に週4便から週5便へと増便する成田/メキシコシティ線を、2017年には「高い確率で」デイリー化する方針を明らかにした。全日空(NH)が同年2月に同路線のデイリー運航を開始することなどを受けたもので、AMは06年に週2便で就航して以来、1便ずつ増便を続けてきたが、週6便化はおこなわず1度に2便を増やす見通し。デイリー化の具体的な時期については明らかにしなかった。
加藤氏はNHとの競争について「良い好敵手でありたい。料金競争をするつもりはない」と説明。NHとの差別化については、メキシコ最大の航空会社として同国内や中南米諸国に広範なネットワークを展開していることや、引き続きプロダクトやサービスの改善に努めることをアピールし、「中南米への使い勝手の良いキャリア」として以遠需要も積極的に取り込む考えを示した。サービスについては、メキシコシティ国際空港の要所に日本語学生のボランティアスタッフを配置して日本人利用者のサポートを開始したことを紹介。そのほか、バゲージスルーの実現などに向けても検討を進めていることを明らかにした。
加藤氏はこの日のプレゼンテーションで、引き続き旅行会社との協力関係を強化する考えを強調した。AMは今年で日本線就航から10周年を迎えるが、これまでの10年間については「旅行会社からのニーズを受け入れて直行便化や増便、機材変更などを進めてきた」と説明。今後も改善を続ける姿勢を示した。
旅行会社に対しては「クリエイティビティを駆使して、他社とは違う新しさのある、思い切り踏み込んだ商品を」と要望。また、「かつては『週4便でも売りづらい』という声もあったが、週4便や週5便でもできることはまだまだ多い」と語り、さらなる商品造成の活発化を期待した。
AMによれば、週5便運航を開始する今月の予約率は8割超。なお、週6便以上に増便するためには日本とメキシコ間でさらなる航空協議が必要になるという。
この日はそのほか、メキシコ観光局駐日代表のギジェルモ・エギアルテ氏などがプレゼンテーションを実施した。エギアルテ氏は今回の週5便化を祝福するとともに、増加傾向にある日本人旅行者数が今年に入ってからも2桁増の好調を維持していることを報告。15年の空路による入国者数は前年比10.59%増の11万8739人だったが、16年についてはAMの増便などで「15万人も期待できる」との見方を示した。